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くらしの世田谷

世田谷での暮らしを、よりよいものにするための情報。区民の衣食住に関わる取り組みやサービス、町の景観、子育て、町づくり、多世代交流の話など。

2015.04.06

出会いやつながり、新しい価値を醸し出す場所「若林CAMOS」

トコトコのんびりと走る世田谷線を眺めながら美味しい日本酒に舌鼓を打つ。世田谷線若林駅にある「若林CAMOS(カモス)」は、常時40種類以上の日本酒が味わえるお店。お酒を楽しむだけではなく、店に集う「ヒト」や「モノ」が、新しい機会を醸しだす場所となるようにと、イベント開催やギャラリースペース、ボックススペースの展示を行っています。

常時40~45種類の日本酒が味わえます。その9割は福島県のお酒

常時40~45種類の日本酒が味わえます。その9割は福島県のお酒

人々が集う「場」を

「若林CAMOS」は、若林駅に隣接する建物の2階にあります。徳利と盃をモチーフにした看板と、窓辺にずらりと並んだ日本酒の瓶が目印。階段の入り口には、利き酒セットとその日のおすすめメニューが書かれた黒板が。

オーナーの穂積 勝(ほづみまさる)さんは2005年から、商店街のイベントやお祭りのボランティアスタッフとして各地域の活動に参加しはじめたそうです。のちに店を構えた若林中央商店会でも七夕祭りや年末の餅つき大会のお手伝いをしていたとのこと。「活動を続けていると、同世代や同じ思いを持つ仲間が増え、そういった仲間や地域で何かをしたいと思う人が集まれる、『場』を作りたいと思うようになりました」(穂積さん)

漠然と「場」を持ちたいという気持ちは、好きな日本酒の資格を取得し、人と係わる仕事に就くことで具体化します。そして2014年7月に、ゆかりのある福島の日本酒、地ビールを中心に取り扱う「若林CAMOS」をオープン。

「モノ」も集う店内には、日本酒や料理関係の本や漫画など穂積さんの愛読書や雑貨が並びます。こちらは自由に手に取ることができるので、ひとりで来店したお客さまにも人気だそうです。ギャラリースペースとして貸し出している壁面では、イラストや写真などの展覧会を開催。レンタルボックスには、ものづくり作家の作品が並びます。こちらは同じく若林にあるギャラリー&カフェ、「世田谷233」の協力のもと実施、ご近所同士の交流も盛んです。

若林駅に隣接。青と白の看板が目印

若林駅に隣接。青と白の看板が目印

棚には本や雑貨が並び、アットホームな雰囲気に

棚には本や雑貨が並び、アットホームな雰囲気に

ギャラリースペースでは、イラストレーターKanae Uchidaさんの個展が開催

ギャラリースペースでは、イラストレーターKanae Uchidaさんの個展が開催

福島県の酒と料理

常時40~45種類の日本酒があり、その9割は福島県のお酒。料理も福島の郷土料理をメインに揃えています。穂積さんは小学校まで福島県いわき市に住んでおり、その後茨城県に引っ越しますが、県境だったこともあり福島へ出掛けることが多かったそうです。そして福島市内の大学に進学。これまでのご縁もありお酒以外に福島関連の商品が並ぶこともあります。現在は穂積さんの大学の恩師でもある、「谷川かじか」の筆名で作家活動をする福島大名誉教授箱木礼子さんと福島市の絵本作家あきばたまみさんによる絵本が販売されています。「パロパロとドクターかぶとむし」は、地震と津波によって住み慣れた牧場がなくなってしまった馬のパロパロくんが、カブトムシのお医者さんに出会い元気になるという「再生」のお話です。そのほか、季節によってはお野菜などの販売も行うとか。

酒の肴には、福島の郷土料理「三五八漬け(さごはちづけ)」や日替わりの惣菜が楽しめます。「三五八漬け」とは、福島県・山形県・秋田県の郷土料理で、麹で漬けた漬物のこと。「若林CAMOS」では野菜だけではなく、うずらの卵や砂肝などの変り種をオリジナルで漬けています。また、鶏肉や豚肉を三五八漬けにしたメニューやカレー(週末限定)はご飯をしっかり食べたい方にもおすすめ。また福島ではお正月に食べることが多いという、「いかにんじん」も人気です。スルメとニンジンを細切りにし調味料に漬け込んだもので、ニンジンにイカの旨みがしみ込み、シャキシャキとした歯ごたえの一品。黒板に書かれた「いかにんじん」の文字に、郷土を懐かしんで来店する方もいるとのこと。

日本酒の飲み比べセットにはおつまみ付きも

日本酒の飲み比べセットにはおつまみ付きも

被災から立ち上がる姿を描いた絵本「パロパロとドクターかぶとむし」

被災から立ち上がる姿を描いた絵本「パロパロとドクターかぶとむし」

若林CAMOSオリジナル、砂肝の三五八漬け

若林CAMOSオリジナル、砂肝の三五八漬け

「醸す」空間

酒造りの中で使われる表現の「醸す(かもす)」が店名の由来。店名には日本酒の醸す以外に、もうひとつの意味が込められています。「お店がきっかけとなって、人と人とのつながりや新しい活動が生まれたらうれしいです。醸し出す『場』になれればいいですね」と穂積さん。自身もお酒の知識だけではなく、前職を活かしキャリアカウンセリングの相談に乗ることもあるのだとか!また、お客として来店した方から、「こんな活動をしている」「こんなことをしたい」という話をきっかけにイベントを開催することも。活動や勉強をしていても発表する機会がない方も多いとのこと。

穂積さんによる利酒師の資格を活かした「日本酒勉強会」は2ヶ月に1度を予定し、そのほか不定期に料理教室やトークショーを開催。また、毎週火曜日には占い師「藍井暁」(Aoi Akira)さんによる出張鑑定を行っています。

CAMOSで開催されたイベントの一例

CAMOSで開催されたイベントの一例

世田谷線を眺めながらカウンターでゆっくり

世田谷線を眺めながらカウンターでゆっくり

今後について、「若林の街に、外から人を呼び込むような仕組みを考えたい」と話す穂積さん。日本酒を楽しみたい方はもちろん、人とのつながりや何かやってみたいという方にも注目の場所になりそうです。醸す楽しみを見つけてみませんか。

施設概要

  • 東京都世田谷区若林3-36-8
    住所: 世田谷区若林3-36-8 2F
    電話番号: 03-3411-2890

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紹介者プロフィール

山本多恵子

宮城県生れ。世田谷在住。Web制作、アクセス解析が得意です。宮城県気仙沼市の食材を取り寄せ、郷土料理を作る「スローフード部」を定期的に開催しています。場づくりにも興味津々。世田谷と気仙沼をつなげること活動を日々模索しています。

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