砧公園 世田谷美術館 須田国太郎の芸術--三つのまなざし

世田谷美術館では、9月8日まで企画展「須田国太郎の芸術-三つのまなざし」が開催されています。
須田国太郎は、下の代表作「鵜」のように、黒を基調にした骨太で一度見たら忘れられない生命感あふれる油彩表現で知られる画家です。
京都に生まれ、子どもの頃から能や狂言など日本の伝統文化に親しんできた須田は、日本文化に根差した油彩画を追求するようになります。彼は西洋の技法を身につけるために、渡欧してスペインを拠点に現地の名画を模写すると共に、各地の風物や人を描きました。本展では、初期から晩年までの歩みを絵画作品や彼自身が旅で撮影した写真等を通して、追体験するように見ることができます。
緑に囲まれた静かな世田谷美術館で、須田国太郎の芸術を楽しめる本展にお出かけになりませんか。

画家・須田国太郎(1891-1961)は、「東西の絵画の綜合」という壮大なテーマを掲げ、日本の精神文化に根差した油彩画の在り方を追求しました。
京都に生まれた須田は、京都帝国大学(現・京都大学)および同大学院で美学・美術史を専攻する一方、関西美術院で油彩の基礎を学びます。
1919年に28歳で渡欧。スペインのマドリードを拠点にヨーロッパの各地を訪れ、ヴェネツィア派の色彩理論やバロック絵画の明暗法など、西洋絵画の底流にあるリアリズムの表現に触れます。この滞欧は須田の制作に大きな影響を与え、須田は自らが会得した理論を背景とした、骨太で生命感あふれる独自の油彩表現を切り拓いていきます。
1932年に41歳で初個展を開催。これが契機となり、里見勝蔵や川口軌外の誘いで独立美術協会の会員となると、同会を中心に意欲的な作品を次々に発表しました。また、向井潤吉をはじめとする世田谷ゆかりの作家たちとも交流しました。
本展では、初期から晩年までの油彩の代表作に加え、戦前の滞欧期に撮影した貴重な写真、また、能・狂言への造詣の深さを示すデッサン、そして、長年にわたって蒐集した「グリコのおもちゃ」のコレクションといった、意外な人物像を伝える資料も交え、須田国太郎の新たな魅力を紹介します。
須田国太郎は2021年に生誕130年、没後60年を迎えました。これを記念し、全国5会場で開催する本展は、昨年より愛知(碧南市藤井達吉現代美術館)、大分(大分市美術館)、兵庫(西宮市大谷記念美術館)、広島(三之瀬御本陣芸術文化館/蘭島閣美術館)と巡回し、世田谷美術館がいよいよ最終会場となります。
(世田谷美術館ホームページより)

開催日時

2024年7月13日(土)〜2024年9月8日(日)
10:00〜18:00(最終入場時間 17:30)
休館日 毎週月曜日
*ただし、7月15日(月・祝)、8月12日(月・振休)は開館、7月16日(火)、8月13日(火)は休館

会 場

世田谷美術館(砧公園1-2)

観覧料

一般1,400(1,200)円、65歳以上1,200(1,000)円、大高生800(600)円、中小生500(300)円
*( )内は20名以上の団体料金。事前に電話でお問い合わせください。
*障害者の方は500円。ただし、小中高大学生の障害者は無料。介助者(当該障害者1名につき1名)は無料(予約不要)。
*未就学児は無料(予約不要)。
*高校生、大学生、専門学校生、65歳以上の方、各種手帳をお持ちの方は、証明できるものをご提示ください。
*ご入館に際しては感染症予防のため手指消毒にご協力ください。館内で充分な距離を保てない場合がありますので、他のお客様へのご配慮をお願いします。
※展覧会の会期および内容が、急遽変更や中止になる場合もございます。会期中の最新情報は美術館ウェブサイト等でお知らせします。

オンラインチケット販売サイト

URL www.e-tix.jp/setagayaartmuseum
TEL  050-5541-8600(ハローダイヤル)

お問合せ

世田谷美術館|公式サイト

https://www.setagayaartmuseum.or.jp

世田谷美術館|展覧会詳細ページ

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主 催

世田谷美術館(公益財団法人せたがや文化財団)

共 催

公益財団法人きょうと視覚文化振興財団

後 援

世田谷区、世田谷区教育委員会

協 力

京都国立近代美術館、東京国立近代美術館、京都市美術館

美術館併設レストラン「ル・ジャルダン」須田国太郎が辿った京都・スペインの旅路を辿るコラボメニューを限定販売

世田谷美術館に併設するフレンチレストラン「ル・ジャルダン」では、本展に合わせて、『夏・味「須田国太郎の芸術」コラボメニュー~ふるさと・京都、スペインの旅路で~』を提供しています。
ル・ジャルダンのシェフが須田氏の作品からインスピレーションを得て、京都で生まれ育ちスペインで油彩表現を学んだ軌跡を表現したコラボメニュー。
京都をイメージした、ハモや稚鮎と、京まんじゅう茄子や九条ねぎなどの京野菜をふんだんに使ったオードブル。まるで魚が泳いでいるようなお皿で、酸味ある爽やかな味わいを楽しめます。
魚料理は、旬な太刀魚を活かしたカダイフ包み揚げ。太刀魚のサクッとした食感と白ズッキーニを絶妙な甘さあるソースで味わえます。メインの肉料理はスペインをイメージ、伝統料理コシード・マドリードと煮込んだスープを使った冷製スープパスタのセット。煮込んでプルっと柔らかな豚肉と絶妙な酸味のスープパスタで満足感ある一品です。
夏らしい、アミューズ、スープ、デザートを含む贅沢なコース。皆さんも是非、砧公園の緑を見ながら、会期中限定のコラボメニューを味わってみてはいかがでしょうか。
(1日10食限定。5000円。)

オードブル ハモと京野菜の一皿

 

お魚料理 太刀魚と小海老のカダイフ包み

 

お肉料理 豚肉と野菜の煮込みコシード・マドリード風

 

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