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ぐるり世田谷

世田谷にはたくさんの「訪れたい場所」がある。古くから愛されてきたお店や、知る人ぞ知る穴場など、地元の情報をご紹介。思い出に残る昔の世田谷から今の世田谷まで。

2014.09.30

とろっとした甘みとコクが特徴、深煎り珈琲はいかが?

焙煎の好みが見つかると豆選びも楽しくなりますと語るのは、深煎りにこだわった珈琲豆を扱う、自家焙煎珈琲豆店「皆川珈琲」オーナーの皆川真理子(みながわまりこ)さん。祖師ヶ谷大蔵駅前からつづく賑やかな商店街を抜けたところにある小さなお店。珈琲のいい香りとのどかな雰囲気を味わってきました。

水色と茶色は皆川珈琲のイメージカラー

水色と茶色は皆川珈琲のイメージカラー

おだやかな景色と珈琲の香り

祖師ヶ谷大蔵駅北口から祖師谷通りを10分ほど歩くと、大型団地の祖師谷住宅に隣接する緑豊かな「ふれあい遊歩道」が見えてきます。その向かいにあるビルの1階に「皆川珈琲」はあります。「ふらりとお店を見つけてくれたらうれしい」と話すように、素朴な佇まいの看板に気がつくと「何かありそう!」と足を留めてみたくなるお店。軒先には直物やセンスのよい小物が並べられています。

珈琲の香りが漂うなか、店からは「ふれあい遊歩道」に集まるご近所の方や散歩途中の方の、なごやかに談笑する姿が見えるのどかな場所。

以前、鍵屋だった店内はアルミサッシに囲まれています。「本当は木枠の優しい感じがよかったんですけど」と微笑む皆川さんですが、古いビルやアルミサッシの趣と調和している店内。好きなものに囲まれて仕事をしたいという皆川さんの感性が表れています。お客様から「ここはおもちゃ箱みたい」と言われとてもうれしかったと話す皆川さん。

軒先に並ぶ直物たち

軒先に並ぶ直物たち

お店からはおだやかな景色が広がります

お店からはおだやかな景色が広がります

焼き方から好みの珈琲を見つける

「皆川珈琲」には、フレンチロースト(深煎り)を中心に7~8種類の珈琲豆が店頭に並びます。深煎りが好きだったこと、また深煎りの珈琲は「苦い」というイメージが強く敬遠する方も多いことから、深煎りの珈琲には甘みがあること美味しい深煎り珈琲を知ってもらえるきっかけになればと、深煎りを扱うお店にしたそうです。

同じ豆でも焙煎度合いによって、まったく別物だと皆川さんは言います。珈琲豆を購入する際、豆の種類で選ぶことがありますが、味の土台を作っているのは焙煎度合い。好みの味を見つけることで珈琲を楽しんで欲しいという思いも深煎り専門店にこだわった理由のひとつ。まずは試飲を用意することで深煎りが好きかどうかを判断してもらうそうです。

「ブラジルという豆が好きなお客さまがいらしても、その方が他のお店で購入した豆が浅煎りなのか深煎りなのかでまったく異なります。自分の好みの焙煎度合いがわかると失敗が少なくなります。さらにその中で豆選びをすることで豆の違いを味わったり、好みの豆を見つける楽しみが生まれます」(皆川さん)

酸味や苦味など好みの味を決めてから豆を選ぶ。そしてお店選びも重要だそうです。

「同じ深煎りでもお店や釜の種類によっても違いが出ます。ここは直火のガス釜を使っていますが、電気や遠赤外線などいろいろあるので焙煎屋巡りも楽しいと思います」(皆川さん)

深煎りを中心に7~8種類のコーヒー豆が並びます

深煎りを中心に7~8種類のコーヒー豆が並びます

試飲で使用する陶器は皆川さんの手づくり

試飲で使用する陶器は皆川さんの手づくり

センスの良い珈琲雑貨も

センスの良い珈琲雑貨も

深煎りの珈琲豆は艶々

深煎りの豆で淹れた珈琲は、とろっとした甘みとコクが特徴。さらに皆川さんは、焙煎後1週間~2週間たった豆のとろみが好きなんだそう。珈琲豆には油分が含まれていて、焙煎時間が長くなるとともに表面に出てきます。浅煎りと比べると黒いだけではなく、表面が艶々しているので一目瞭然。

深煎りが好きな方には「memeブレンド」がおすすめ。しっかりした深煎りですが甘みと特徴のある味わいが楽しめます。「深煎りがはじめての方には、味が強すぎてしまうのでおすすめしていないんです」と控えめな皆川さん。

ハンドピッキングでは良い珈琲豆を作るために避けられない作業

ハンドピッキングでは良い珈琲豆を作るために避けられない作業

おもちゃ箱のような店内

お店に置いているアイテムは珈琲関連以外も。好きなものから派生したアイテムはバラバラでも統一した雰囲気があります。釣りが趣味だったこともあり、ルアーブランドを立ち上げた常連さんから贈られた皆川珈琲オリジナルルアー。お店のイメージカラーの水色と茶色のルアーは、釣具というよりセンスの良い雑貨に見えてきます。プライベートでも愛用しているという長崎の波佐見町の陶器ブランド「HASAMI」とスケートカルチャーとアートを融合する「坩堝(ルツボ)」がコラボレーションしたマグカップもお客さんとのつながりから取り扱うことに。

そして皆川さん自身も趣味で陶芸をしていたことがあり、お店では不定期ですが陶芸作家の作品を集めた展示会を開催しています。試飲で使用しているカップアンドソーサーは皆川さんの手作り。

焙煎はものづくりに似ていると皆川さん。ひとつひとつ手間をかけ心を込めて作られる「皆川珈琲」に足を運んでみませんか。

ウルトラマンのおもちゃは商店街の方からのプレゼント

ウルトラマンのおもちゃは商店街の方からのプレゼント

珈琲豆は100グラムから。プレゼント包装もできます

珈琲豆は100グラムから。プレゼント包装もできます

自家焙煎珈琲豆店「皆川珈琲」
東京都世田谷区祖師谷4-23-20 みきもとビル1F
営業時間:12:00~19:00
定休日:水
http://ameblo.jp/minagawacoffee/

施設概要

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紹介者プロフィール

山本多恵子

宮城県生れ。世田谷在住。Web制作、アクセス解析が得意です。宮城県気仙沼市の食材を取り寄せ、郷土料理を作る「スローフード部」を定期的に開催しています。場づくりにも興味津々。世田谷と気仙沼をつなげること活動を日々模索しています。

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