まちづくり目線のクラフトビール
東急田園都市線二子玉川駅の西側、玉川高島屋S・C裏手にある少しレトロで風情のある一角の商業施設、柳小路南角(やなぎこうじみなみかど)の2階にふたこビール醸造所があります。
大きな窓に木目のテーブル、アイアンのアクセントがカフェのようで女性やファミリーでも入りやすい
店内の大きな黒板には、7種類のタップリスト(ビール樽に繋がった注ぎ口のこと)が表示されています。厨房に並ぶ、150Lのクラフトビールを作る大きな3基の醸造タンクは、大迫力です。
その日に提供しているビールが分かる大きな黒板
店内に醸造タンクが3基設置されています
ふたこビール醸造所では、クラフトビールだけでなく、用賀のスペシャルティコーヒーの専門店「ウッドベリー・コーヒー・ロースターズ」とコラボした珈琲ビールを開発。最近では、JA東京中央と世田谷産のブルーベーリー使ったフルーツビールを共同開発しました。
「コーヒースタウト」
スタイル:スタウト/ABV:7%/価格:Rサイズ880円 Lサイズ1,155円/特徴:スタウトにコーヒー豆を漬けて香りづけ。
コーヒーの香りとほのかな甘みとスタウトビールのしっかりしたコクを楽しめる
「BLUE DROPS」*販売終了
スタイル:フルーツエール/ABV:5%/価格:ボトルビール770円/特徴:せたがやそだちのブルーベリーをふんだんに使用したフルーツエール。/ブルーベリーのさわやかな香りと、ホップの苦みがバランス良く広がる。ブルーベリー由来の綺麗な赤紫色のビール
来店されたお客様は「クラフトビールは、どのようにビールが作られたのかを知ることが楽みのひとつ。ふたこビール醸造所では、原料は何処産で、どのような材料を使っているのか、タンクや時期による味の差などの“クラフトストーリー”を楽しむことができます」といいます。
地域を活性化するクラフトビールづくり
2014年、二子玉川で地域の催し「地域での街にあったらいいものをプレゼンする場」が開催されました。これをきっかけに、市原さん(代表)と、小林さん(副代表)は、クラフトビールづくりをとおして、地域の新たな魅力を発信、活性化に繋げたいと、2015年に“ふたこ麦麦公社”を設立しました。
ふたこ麦麦公社では、“世田谷ホッププロジェクト”という、地域の希望者にホップの苗を配布し、育ててもらい、収穫した実を回収して、クラフトビールをつくるという活動を実施しました。これは、世田谷でホップを中心に街の風景を変えたり、人の輪が広がる場づくりを目指しているもので、2015年には約100株。翌年には約400株のホップの苗を配布し、“世田谷そだち”のビールを醸造してきたそうです。
世田谷ホッププロジェクトのクラフトビールが提供中でした
ふたこビール醸造所で二子玉川を楽しむ
2018年には、二子玉川に“ふたこビール醸造所”を開店。「二子玉川に様々な目的で訪れる方に、お店を使っていただけたら嬉しいです」とスタッフの栗本さんは言います。
ふたこビール醸造所の店内には、お店ではランニングやカヌーチームとのコラボTシャツなども販売されています。地域のランニングのチームは、お店で集合、ランニングスタート、多摩川を楽しく走り、店に戻ってきてビールで乾杯するのに利用されるそうです。ふたこビール醸造所は、地域の交流の場になっています。
また休日には、親子連れが、多摩川でのピクニックの際に、せたがや育ちの麦を使った麦茶や、ボリュームたっぷりのフードメニューをテイクアウトするのに訪れます。
可愛いテイクアウト用グッズも充実
お店ではクラフトビール対応のグロウラー(テイクアウト用のボトル)の販売やレンタルもあるほか、プラカップや、瓶での購入も可能なため、多摩川でビールを楽しむには打ってつけです。
ふたこビール醸造所は、クラフトビール醸造だけにとどまらず、二子玉川の地域に根付き、人の交流や多摩川の自然、世田谷の農業と繋がっています。まるで、地域の人、自然環境、特産物を繋ぐ結節点でのようです。皆さんも、地産のふたこビールで“二子玉川”を味わってみてはいかがでしょうか。
ふたこビール醸造所 アクセス