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おもいでの世田谷

長く住まう区民の話から、街の歴史を知るおもいでの世田谷。時を刻んできた街の片鱗や、今はなき姿が見えてくる。

2022.04.18

【終了】世田谷美術館 「出版120周年 ピーターラビット™展」が開催中

3月26日より、6月19日まで、世田谷区砧公園にある世田谷美術館では「出版120周年ピーターラビット™展」が開催されています。

今回の企画展のテーマは、ピーターラビット™の絵本誕生120周年のお祝いです。ファンにはたまらない企画展です。桜や新緑が気持ち良い自然いっぱいの砧公園を歩いて、皆さんもピーターラビットに会いに行きませんか。

 

ピーターラビットとは

《『ピーターラビットのおはなし』初版(濃茶色厚紙装丁版)》 フレデリック・ウォーン社 1902年 ウォーン・アーカイブ/フレデリック・ウォーン社 © FREDERICK WARNE & CO. LTD, 2021

1902年、ビアトリクス・ポター™による『ピーターラビットのおはなし』がロンドンのフレデリック・ウォーン社から出版されました。いたずら好きで青いジャケットを着たウサギ、ピーターラビットがマグレガーさんの畑に入り、追いかけられ、隠れ、お母さんのもとへ帰ってくる様子を描いた動物が主人公の物語。子どもから大人まで、ハラハラしてしまう物語です。ビアトリクスは1930年まで絵本の出版を続け、シリーズは『ピーターラビットのおはなし』を含む全23冊の絵本になりました。

 

企画展のみどころ

今回の企画展では、ピーターラビットがフォーカスされています。ビアトリクスによる貴重なスケッチや絵手紙、彩色原画、当時発売されたキャラクターグッズまで、日本では初公開となるものを含め、約170点が展示されています。

『ピーターラビットのおはなし』の原点となった元家庭教師の息子ノエルに宛てたお見舞いの絵手紙のオリジナル版や、250部だけ出版された貴重な私家版の『ピーターラビットのおはなし』初版、また商業版『ピーターラビットのおはなし』の彩色画全34点の展示では、お父さんがパイにされてしまった彩色画も公開されています。さらに、ピーターラビットを商品化するために作者自ら取得したぬいぐるみの特許証や、実際に当時販売されたぬいぐるみやボードゲーム、食器などたくさんのアイテムを観ることが出来ます。

 

ピーターラビットの世界

ピーターラビットの世界は、イギリスの田舎の田園風景や湖水地方が舞台。作者ビアトリクスは、幼いころから動物好きで、『ピーターラビットのおはなし』だけにとどまらず、ねずみ、ねこ、あひる、かえる等様々な動物を、デフォルメすることなく、博物学的に動物そのままに描いています。

《ウサギの頭部習作》 ビアトリクス・ポター 1890年頃 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(リンダー・コレクションからの寄贈) Courtesy of The Victoria and Albert Museum and Frederick Warne & Co.

例えば、主人公のピーターラビットは、ブルーのジャケットを着ているものの体の骨格や毛など動物そのまま正確に描かれ、顔や目などは無表情なのです。物語は、生き残るための必死さなど、自然の摂理が感じられ、物語のラストはハッピーエンドではなく、曖昧さがあります。また、ビアトリクスの愛情がたっぷり注がれた動物たちの物語は、読んだ後、温かさと安堵感が余韻として残ります。

《『ピーターラビットのおはなし』挿絵原画》 ビアトリクス・ポター 1902年 ウォーン・アーカイブ/フレデリック・ウォーン社 © Frederick Warne & Co. Ltd, 2017

 

ビアトリクス・ポターの生涯

ビアトリクス・ポター 1892年 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館 Courtesy of the Victoria and Albert Museum

ピーターラビットの世界は、ビアクトリスが子どもの頃休暇を過ごした、イギリスの田園風景や、様々な動物に触れたことが大きく影響しています。また、ビアトリクスが幼い時より、学んだ絵画や文章などの高い能力もあり、描かれる動物は精密に美しく描かれ、そして唯一無二のハラハラするストーリが生みだされました。また、キャラクターを商品化するための特許を世界で初めて取得するなど、絵本作家としての才能に加え、商才があったといわれています。さらにイギリス湖水地方の景観保全に尽力しました。自然や動物を描いた絵本を創り、舞台となるイギリス田園風景の景観を守り、そしてその景観を描き続けたのです。企画展では、ピーターラビットを生みだしたビアトリクスについても知る事ができます。

 

特設ショップで販売しているおすすめグッズ

おすすめグッズは、なんといっても展覧会公式図録。『ピーターラビットのおはなし』の原点となった絵手紙のほか、これまで日本語翻訳版には掲載されてこなかった貴重な彩色画も勢ぞろいし、120年前に出版された当時の意匠で、記念すべき1作目を楽しめます。また展覧会限定の、リバティプリントのぬいぐるみ(青いジャケットを着たオリジナルリバティプリント生地のピーター)や、かわいいトートバッグ、紅茶、チョコもおみやげにおすすめです。

企画展の最後には、イギリス湖水地方のザ・ワールド・オブ・ビアトリクス・ポター・アトラクションが制作した特大バースデイケーキ(撮影可)があります。写真をとって、ピーターラビットの絵本誕生120周年をお祝いしましょう。自然がいっぱいの砧公園、帰り道、もしかしたらあなただけに、ピーターラビットが顔を出すかもしれません。

 

■詳細情報

・会期

2022年3月26日(土)~6月19日(日)

・開館時間

10:00~18:00(入場は17:30まで)

・休館日

毎週月曜日、だたし5月2日(月)は開館

・会場

世田谷美術館 1階展示室

・主催

世田谷美術館(公益財団法人せたがや文化財団)、朝日新聞社、フジテレビジョン、東映

・後援

世田谷区、世田谷区教育委員会

・協力

日本航空、ソニー・クリエイティブプロダクツ

・観覧料

一般 1600円/65歳以上 1300円/大高生 800円/中小生 500円

・公式HP

ピーターラビット™展 | 世田谷美術館 SETAGAYA ART MUSEUM

 

企画展コラボメニュー

美術館に併設するレストランやカフェではコラボメニューを提供しています。

・世田谷美術館地下1Fセタビカフェ「ふわふわスフレのキャロットソーススアイスクリーム添え」

企画展コラボメニュー「ふわふわスフレのキャロットソーススアイスクリーム添え」(1000円税込)、大きめのスフレに特製キャロットソースと甘酸っぱいベリーにアイスクリームを添えたデザートプレート(数量限定)

 

・世田谷美術館1F併設ル・ジャルダン「出版120周年 ピーターラビット™展コラボメニュー」

企画展コラボメニュー「出版120周年 ピーターラビット™展コラボメニュー」(5000円税込)、牛肉を使った「一口ミートパイ」をスタートに、ピーターが好きな野菜をたっぷり使用した「オードブル」、さっぱりとした味わいの「人参スープ」、魚料理、肉料理にはイギリスの代表料理である「フィッシュ&チップス」「ローストビーフ」、デザートは『ピーターラビットのおはなし』絵本出版120周年を記念したバースデイケーキをイメージした「ケーキのデザートの盛り合わせ」、ピーターラビット™の世界観と作者の出身のイギリス代表料理をル・ジャルダン風に仕上げたフルコース(1日限定20食)。※ル・ジャルダンより
フランス料理レストラン ル・ジャルダン (setagaya.co.jp)

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紹介者プロフィール

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多摩川ハイウェイ

くみん手帖編集部

世田谷区在勤。ひょんなことから編集部に入りました。世田谷歴20年、新しい情報を求めて、世田谷の街や自然を日々ラブ&アドベンチャー。

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