2013.06.01
子どもが自由に楽しめる遊び場を。プレーパーク武智さん
みなさんは、世田谷区の4つの公園にある「プレーパーク」を知っていますか?廃材やロープなどで作られた遊具が並ぶ敷地の中で、子どもと大人が一緒になり、火や土、水や木といった自然と、道具や工具を使って自由に遊びを創りだせる遊び場のことです。今回は世田谷公園のプレーパークで、子どもたちの遊びをサポートする見守り役のプレーリーダー、NPOプレーパークせたがやの武智風也さんに、プレーパークの魅力についてお聞きしました。
世田谷の街に根ざした活動・取組みを行う人や、世田谷で活躍する「このひと」のインタビュー。それぞれの想いがある世田谷のお話。
小田急線の祖師ヶ谷大蔵駅を中心に南北3キロにわたるエリアで、子育てに関わる施設やお店、公園、病院などの地域の口コミ情報を集めて作った『そしがや子育てマップ』。コロナ禍で対面での交流がしにくくなっている今だからこそ、地域の口コミ情報を集めた媒体が必要という思いが込められています。制作した加藤剛さんにお話を伺いました。
世田谷くみん手帖編集部(以下、くみん手帖):『そしがや子育てマップ』にはネットにもなかなか出てこないような口コミ情報が満載で驚きました。例えば「保育園の散歩時間以外は空いているのでひっそりと公園デビューするのにオススメ」とか「木陰やベンチが多いので大人も快適」などという公園情報は、まさに子育て中にこそほしい情報だと思います。
加藤さん(以下、敬称略):ありがとうございます。コロナ禍で対面の交流が難しくなり、地域の情報が得られにくくなっている今だからこそ、地域の口コミ情報の重要性を感じるようになりました。もちろん情報はインターネットでも得られますが、子育て関係の情報は商業的なもの、公共的なもの、保育園・幼稚園、公園、病院などパラバラになってしまいがちなので、そこをぎゅっとひとつにまとめて一覧で見られる物を作りたい、と思いました。ネットで一つひとつ探せば出てくるのかもしれませんが、子育て中は情報を取りに行くのも一苦労ですものね。
くみん手帖:確かに、地域の情報はまとまって一覧でみられた方が断然便利です。マップを作るうえでこだわった点はありますか?
加藤:裏面に協賛していただいたお店のコメントを掲載しているのですが、お店の写真ではなく人の顔を掲載することにこだわりました。「ここに行くとこういう人たちに出会えるんだ」という顔が見える関係性や地域のあったかさのようなものを伝えたくて…。
くみん手帖:「子育て世代ウェルカムの地域ですよ!」という印象をすごく受けます。マップを手にした方々の反響はいかがでしたか?
加藤:「どこかへ行くきかっけになった」などといううれしい声が届いています。また、驚いたことに小田急電鉄から子育て支援の一環で連携させてほしい、というお問い合わせいただいたことです。その後、千歳船橋駅から喜多見駅まで各駅にマップを置かせてもらいました。他に、地元の不動産屋さんからもお問い合わせいただくなど、思いがけないところからも声をかけていただいています。
くみん手帖:マップを作ってみて、加藤さんご自身にも新しい地域の発見はありましたか?
加藤:私も祖師谷に住んでいるのですが、これを作るまでは祖師谷にブドウ狩りやイチゴ狩りができるところがあるなんて知りませんでした(笑)。コロナ禍の今だからこそ、改めて地域の再発見って大事だなって思います。
くみん手帖:そもそも加藤さんは、なぜ子育て支援の活動を始めたのですか?
加藤:私には2人の子どもがいるのですが、子どもを育てる環境はどうしても夫婦や家族だけとせまい範囲になってしまいがちなので、それをもうちょっと地域で子育てできる環境に広げたいな、と。子どもや子育てしている世代と地域の人たちをつなぐ場所や仕組みを作りたいと思ったことがきっかけです。
くみん手帖:具体的にはどんな活動をしているのですか?
加藤:私は、まちづくり・地域づくりの助成プロジェクトや創業支援施設の運営経験があるので、それを活かして地域の方が新しく何かを始める後押しができたらと思い、クラウドファンディングで2021年4月に『Work and Play SOSHIGAYA(“わーぷれ”)』を立ち上げました。子育て世代を中心とした地域の人々の「働く」と「育てる」を応援する小さな複合施設で、平日はテレワークやフリーランス・副業の仕事場、勉強場所などとして使える会員制ワークスペースに、休日は乳幼児期の子どもを遊ばせる場所になっています。ここを拠点に地域のいろんな資源と繋げて地域の資源をより可視化したい、という思いもこのマップを作ったきっかけになりました。
くみん手帖:いろんな交流が生まれそうな施設ですね!
加藤:今年の夏休みから、小学生向けの学習支援『わーぷれ学習カフェ』もはじめました。ボランティアの高校生や大学生が、小学生に勉強を教えたり宿題のサポートをするというものです。子どもたちも自分とは違う世代のお兄さんやお姉さんと関わるのは楽しいでしょうし、親御さんたちも自分の子に勉強を教えるのは大変ですから(笑)。
くみん手帖:加藤さんが思い描く地域の理想を教えてください。
加藤:ごちゃまぜの地域を作りたい、というのが今の私の考えです。世代を超えて障害のあるなしに関わらず、いろんな壁をこえて交流できたらいいな、と。今ちょうど、祖師谷と砧の高齢者施設で、高齢者と地域の子どもたちが交流できるようなイベントを考えているところです。
くみん手帖:ごちゃまぜの地域、いいですね!最後に、加藤さんから子育て世代へメッセージをお願いします。
加藤:「人に頼っていいんだよ」ということを伝えたいです。でも身近に頼れる人がいないといけないので、困っていなくてもとりあえず「人とつながっておこう」と。人とつながることは自分のためだけでなく、逆に、知らず知らずに自分が人を助ける立場にもなったりもするので。人の役に立てるってうれしいですよね。子育てしながらも役に立てることがきっといっぱいあると思うので、そういうのをみんなが見つけられるといいなと思っています。
(撮影:合同会社まちとこ・壬生真理子)
加藤剛(かとうたけし)
Work and Play SOSHIGAYA代表
Instagram/wap_soshigaya
Facebook/Work and Play SOSHIGAYA
Web/https://www.wapsoshigaya.com
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