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2026.07.27

野沢・下馬 消防操法大会で光る若い力、「世田谷消防団第12分団」の魅力

2026年5月31日(日)、東京消防庁消防学校で「令和8年度 世田谷消防団消防操法大会」が開催されました。世田谷消防団(※1)、全18分団が参加し、日頃の訓練成果を競い合うこの大会は、地域防災力を高める重要な場です。今回は、学生団員が多く在籍する第12分団に注目して取材しました。

大会前に士気が上がる第12分団のみなさん

 

若い力が息づく世田谷第12分団。秘訣はチームワーク

第12分団には現在15名の学生団員が在籍し、今年の操法大会出場選手は、ほぼ全員が大学生で構成されています。他の分団にも学生はいますが、ここまで大学生中心に構成されている分団は珍しく、それは、担当区域内に日本大学三軒茶屋キャンパス危機管理学部(以下、大学)が所在していることが関係しています。

また第12分団では、学生が安心して参加できる環境を整えています。分団長の清水 茂樹(しみず しげき)さんは、「分団員達が学生団員に暖かく寄り添い丁寧に指導する、コミュニケーションの良さが分団の強みになっている」と話します。
訓練中も、先輩団員が学生一人ひとりの進み具合に合わせて、学生の疑問や確認点に即座に応え、常に見守りながら指導が続けられています。

寄り添って教える先輩団員と真剣に学ぶ学生団員

 

多忙な学生生活の中でも消防団に参加する理由

第12分団の特徴といえば、大学生ならではの発信力です。第12分団のInstagram(インスタグラム)『@setagaya_shobodan_12』にはプロ顔負けの本格的な動画や画像の投稿が並んでいます。訓練中は、数名でカメラを構え、多方向から撮影して、動きをチェックするなど、デジタル技術を活かしています。

さまざまな角度から撮影し、操法大会出場する選手をサポート

 

大学での団員募集や活動の周知にも積極的です。大学内で消防団に加入している学生を集めて情報交換会の開催や、日本大学危機管理学部の文化祭「三茶祭」での団員募集活動など、消防団への参加及び認知度を広げる力になっています。

日本大学三軒茶屋キャンパス内で、横浜や日野の消防団所属の学生との情報交換会

 

一方で、学生生活との両立は簡単ではありません。授業やアルバイト、部活動など予定が重なることも多く、調整が大変です。大学で合気道部にも所属する川頭 航大(かわず こうだい)さんは、
「操法大会の選手になり一層忙しくなりましたが、大会の緊張感を通して自分の弱さや課題に気づき、自らを見直すきっかけになったと話します。多忙を極める学生生活の中でも、消防団活動は大会に向かって一丸となって励む中で、団員との絆とやり甲斐を感じられる」と話します。
地域の人々に支えられ、また自分たちも地域を支える側に立つことで、学生団員たちは世田谷での消防団活動に確かな意味を見いだしています。

女性団員も多く、活躍している

 

卒業しても続く、消防団との繋がり

第12分団には、分団員全体で励まし合いながら成長していく空気があります。訓練の合間に失敗した時にこそ前向きに元気な声掛けをし、丁寧に技を再確認していきます。こうした日々の積み重ねが、学生団員にとって大きな経験になっています。

大会出場直前に、分団員が選手を囲み、笑顔で選手の緊張を和らげる

 

「訓練は大変だけれど、アットホームで居心地よく楽しいです。」
と話す大学2年生の鈴木 佑悟(すずきゆうご)さん。
「先輩団員として、どんどん話しかけて交流をもち、知りたい事はすべて教えよう、という気持ちでいます。」と社会人2年目の日野 菜々子(ひの ななこ)さんは話してくれました。
こうした在団中の温かい関係性があるからこそ、卒業後も自然とつながりが続いています。

出場直前に円陣。気合を入れる。

 

「操法大会に際して、事前に開催した激励会には、元学生団員が北海道・神奈川・栃木など全国から駆けつけてくれて、とても嬉しかったです。」と語る清水分団長。
大会当日、会場に応援に来ていた元学生団員の須永 柊音(すなが しゅうと)さんは、現在は群馬県で消防官として働いているそうです。第12分団で学んだ基礎知識や技術が、とても役立っていると話します。第12分団での経験を活かし、消防官や警察官になっている元学生団員は、他にも多くいるそうです。

 

操法大会で示した第12分団の成長とこれから

今回選手となった学生団員達にとっては、初めての大会参加です。不安もある中、分団員全員が準備を手伝い、身支度から細かい姿勢まで確認し、明るく声をかけ、支える様子が印象的でした。

スタート直前に、気持ちを込めて身支度をサポート。

仲間の激励を受け、いよいよ大会に臨む

大会本番の選手たちを見守る第12分団員達

 

全力を出し切って戻ってきた選手達を、笑顔で迎え入れる光景には、年齢や経験を超えて支え合う第12分団ならではの一体感が感じられました。

令和8年度世田谷消防団消防操法大会の結果は1位 第2分団、2位 第8分団、3位 第6分団で、第12分団は、第7分団、第13分団と共に敢闘賞を獲得。今後の活動に大きな励みとなりました。

厳選な審査による結果発表は息をのむような緊張感に包まれる

 

地域活動である消防団では、継続的な担い手の確保が課題となっています。第12分団のような、学生団員の存在は、地域外に住んでいても、卒業後に帰郷する場合があっても、消防団活動を支える重要な役割を果たしています。若い世代が加わることで活動が活発になり、新しい視点が生まれます。また、情報発信や地域との接点も多方面で広がります。そして、学生団員としての経験は、地域貢献的な活動参加から、消防や防災の道に進むなど、社会で活躍する人材育成にもつながる大きな財産となっています。

入団希望の学生達が、訓練を熱心に見学する

 

消防団における学生団員の存在は、若い世代が地域に関わることで、新しいデジタル技術の活用や活発な行動力として発揮されています。地域の防災には、新しい担い手が育ち、先輩に支えられて成長し、経験を次の世代へと繋げ、世田谷全体の防災力として豊かになっていくことが望まれています。今回取材した第12分団の活動は、若い学生たちが身近な地域で防災の担い手として育み、立場が変わっても活動し続ける姿は、地域防災の新しい力として将来に期待できると感じました。

※補足1
消防団は消防組織法に基づき、市区町村に設置されており、世田谷区内には世田谷消防団、玉川消防団、成城消防団の3つの消防団があります。

 

◆消防団への入団について

◇資格要件◇
・18歳以上の健康な方
・消防団の区域に居住・勤務・通学している方
詳しくは特別区消防団ホームページをご覧ください
◎HP https://tokyo23-syobodan.metro.tokyo.lg.jp/

◆問合せ先

世田谷消防団本部 東京消防庁 世田谷消防署内
三軒茶屋二丁目33番21号
TEL (03)3412ー0119

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ハイコラ

ママさんライター

子どもからシニアまで支え合える地域づくりを目指し、「おむつ替えMAP」の制作、「三茶テイクアウト」、「松陰通りテイクアウト」WEBサイト制作、「せたがやこども弁当」等の、親子と地域を繋ぐ子育て支援活動しています。

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