
種月館(しゅげつかん)1階にある学生食堂「Kitchen 駒膳(こまぜん)」
緑あふれるキャンパスで、人気店の味をリーズナブルに!

国道246号線沿い、駒沢大学駅から徒歩8分とアクセスも便利
仏教の教えと禅の精神を建学の理念に掲げる「駒澤大学」。その歴史は、前身である「学林」までさかのぼると430年以上になります。駒沢オリンピック公園のすぐ近くにある駒沢の地には、1913(大正2)年に移転しました。緑豊かで研究設備に恵まれた環境のもと、多くの学生たちが学びを深めています。
駒澤大学は、世田谷区とのつながりも深い大学です。区内6大学と産業界、世田谷区の3者が連携し、高等教育の活性化や地域の発展を目指す「世田谷プラットフォーム」に参加。また、地域に開かれた学びの場として、仏教・禅、文化・歴史など多彩なテーマの公開講座や健康づくり教室を開催しています。
学食があるのは、2018(平成30)年に開館した開校130周年記念棟「種月館」の1階。かつてこの付近は小さな軽食喫茶「パオ」があり、「ミートスパ」「明太パスタ」などの名物メニューで40年にわたり学生や教職員に親しまれてきました。しかし再開発に伴う取り壊しのため、2015年2月に惜しまれながら閉店。学食は「Kitchen 駒膳(教育後援会ホール)」として新たにオープンしました。

明るく開放的な「種月館」の建物。名称は禅語の耕雲種月(こううんしゅげつ)に由来。
Kitchen 駒膳には、洋食チェーン「銀座スエヒロカフェテリアサービス」(以下、スエヒロ)、うどん専門店「丸亀製麺」、ベーカリーカフェ「ヴィ・ド・フランス」と、おなじみの店が揃います。いずれも大学キャンパスでは全国初出店。一般の方は、平日の12時から13時までのピーク時を避ければいつでも利用可能で、とくに学生が少ない土曜日が狙い目。総座席数は1,200席と広く、地元のファミリー連れの姿も多く見られます。

ソファ席、テーブル席、カウンター席などさまざまなタイプの座席がある
スエヒロで手頃なカレーや定食、ステーキを堪能
食堂内で最も広いエリアを占めるスエヒロには、日替わり定食、カレーライス、パスタ、ラーメン、うどん、そば、丼など、和洋中の人気メニューが勢ぞろい。定番に加えて日替わりのパスタやカレー、丼を提供したり、トッピングに唐揚げ 2個130円 やチーズ 110円 を選べたりと、毎日通っても飽きない工夫がされています。平日は午後7時まで営業しており、営業時間が長いのも特徴。ランチはもちろん、早めの夕食にも活用できます。

定番のスエヒロカレー 350円と野菜サラダ 100円

メインにご飯と味噌汁が付いた日替定食。取材日は豚生姜焼きとアジフライ 510円
熱々の鉄板で提供される“鉄板メニュー”も見逃せません。なかでも「銀座スエヒロビーフ ステーキセット」750円は、本格的なステーキにごはんとデザートが付いた、お得なセット。毎月29日(にくの日)に合わせて販売しており、ぜひ味わいたい逸品です。

「銀座スエヒロビーフ ステーキセット」は、出会えたらラッキー!/駒澤大学提供

日替わりの丼メニューも種類豊富

食券の購入は現金のほか、クレジットカードやQRコード決済、電子マネーにも対応
大盛りがお得な丸亀製麺と手軽なヴィ・ド・フランス
丸亀製麺 駒澤大学店は、並盛りと大盛りが同じ価格という“駒澤大学応援価格”が魅力。一般の方も同様に同じ価格で注文でき、いつも多くの客で賑わっています。定番の「釜玉うどん」「釜揚げうどん」「かけうどん」に加え、期間限定のメニューも豊富。他店と同様、ネギやわかめなどの無料トッピングも充実しています。

常時混雑しているが、提供が早いので待ち時間は短め。揚げたての天ぷらも人気
一方、ヴィ・ド・フランス 駒澤大学店は、パンやコーヒーでひと休みしたいときに気軽に立ち寄れます。“駒”の焼印が入った「駒大あんぱん」や「駒澤大学クリーミーカフェオレ」など、オリジナルメニューも人気です。

パンとドリンクまたはスイーツ・クッキー類をセットで買うと、総額から80円引きになります

北海道産小豆を使用した駒大あんぱん 290円 /駒澤大学提供
屋上テラスでピクニック気分を満喫
天気の良い日には食事をテイクアウトして、屋上のテラスで食べるのもおすすめです。学生食堂がある種月館低層部屋上には、自然の光や風を感じられる空中庭園「空のテラス」があり、開放感たっぷり。また、9号館跡地屋上にある「緑ヶ丘テラス」では、駒沢オリンピック公園を見下ろしながらゆったりと食事が楽しめます。

空のテラスは学生同士の交流の場となっている/駒澤大学提供

緑の丘テラスの前面には、駒沢オリンピック公園が広がる/駒澤大学提供

駐輪場前広場にもテーブルと椅子が並ぶスペースがあり、こちらも食事利用OK/駒澤大学提供
食後は「駒澤大学禅文化歴史博物館」へ

国内でもめずらしい禅と仏教博物館、駒澤大学禅文化歴史博物館
食事を楽しんだ後は、敷地内にある入場無料の駒澤大学禅文化歴史博物館に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。1928(昭和3)年に図書館として建設された建物は、1999(平成11)年に東京都の歴史的建造物に選定されたほか、2025(令和7)年に「駒澤大学旧図書館」として国の登録有形文化財(建造物)になりました。天井のステンドグラスやテラコッタ装飾など見応えたっぷり。館内では禅僧の墨蹟や絵画を眺めたり、写経や坐禅体験をしたりと、心を整えるひとときが過ごせます。
緑あふれるキャンパスで、有名店の味を手軽に楽しめる駒澤大学の学食。博物館の見学も兼ねて、気軽に出かけてみてはいかがでしょうか。
文 /渡辺裕希子(合同会社まちとこ)
撮影/壬生真理子(合同会社まちとこ)
◆駒澤大学 駒沢キャンパス
世田谷区駒沢1-23-1
https://www.komazawa-u.ac.jp
◇学生食堂 Kitchen駒膳
営業時間
銀座スエヒロ 8:00〜14:00、16:00〜19:00(土曜は8:00〜16:00)
丸亀製麺 11:00〜17:00
ヴィ・ド・フランス 8:00〜18:00(土曜は8:00〜16:00)
定休日
日・祝日(その他大学の定める休業日)
※学内行事等により営業時間が変更になる場合があります。駒澤大学ホームページを併せてご覧ください。
https://www.komazawa-u.ac.jp/facilities/komazawa-cless/
※各メニューの価格は、2025年11月現在、税込み価格です。
◇禅文化歴史博物館
開館時間
月〜金 10:00~16:30(入館は閉館15分前まで)
定 休 日
土・日・祝日(その他大学の定める休業日)
・学生食堂 Kitchen駒膳
・禅文化歴史博物館