2021.09.09
下北沢 屋外のピアノコンサート、人の出会い・交流するシモキタまちピアノ
再開発でますます活気づき、新しい顔を見せる下北沢。その駅前近く、ビルのオープンスペースにある誰でも弾けるピアノは、行き交う人々に憩いのひとときを奏でてくれます。
世田谷での暮らしを、よりよいものにするための情報。区民の衣食住に関わる取り組みやサービス、町の景観、子育て、町づくり、多世代交流の話など。
「福音寮」前で開催されているマルシェの新鮮野菜や美味しいお菓子が、若者たちへの自立支援につながっています。
毎月第一と第三日曜日、上北沢では、「かみきたチャリティーマルシェ」が開催されています。京王線上北沢駅から線路沿いを桜上水駅方面へ、小さな踏切を右手に入り、しばらく行くとマルシェの会場である児童養護施設「福音寮」があります。上北沢駅から徒歩5分くらいです。福音尞の前は、普段は閑静な住宅街で静かですが、マルシェが開催される日はとても賑やかになります。マルシェのテントには、「かみきたチャリティマルシェ」と、大きく張り出され、新鮮な野菜、可愛い小物やアクセサリーが売られています。たくさんの人で賑わっています。
このマルシェは、NPO法人若者の自立支援Smile bouquet(すみれブーケ)とフィリピンの若者を支援するNPO法人SalamatAで共催運営されています。
NPO法人若者の自立支援Smile bouquet(すみれブーケ)では、施設・里親を巣立った、実家や帰る場所を持たない若者達に対し、自立支援を行っています。児童養護施設退所後18歳から4~6年間安心して住める居場所(共に住む家)や、居住補助(一人暮らし家賃の半額程度の補助)を提供しているそうです。
実際、虐待など様々な事情により児童養護施設や里親家庭で育つ子どもは、44,000人(2018年調べ)。児童福祉法では、原則として18歳になると自立が求められます。退所後、約7割の子ども達が働き始めるのですが、その半数は契約社員やアルバイトなどの非正規雇用となっているそうです。(厚生労働省調べ。2019年)また、大学に進学した場合、学業と両立しながら学費や生活費をひとりで捻出する必要があります。
すみれブーケでは、世田谷区の「せたがや若者フェアスタート」という若者への支援事業がある中、ライフラインは少しでも多い方がいいという理由で、かみきたチャリティマルシェを開催し、シェアハウスの資金を確保しているそうです。「将来的には当事者の就労支援に繋がるスペースや若者たちの居場所や住居スペースを設けた混合住居を創りたいと思っています。」と代表の内田朝代さんは言います。
一方、NPO法人SalamatAは、フィリピンの若者が、経済的理由を抱えていても大学へ進学できるように、日本から現地で出している奨学金に、寄付をしているそうです。SalamatAは、近隣の日本大学文理学部の学生が2006年に設立したサークルが始まりになっているNPO法人で、通常は年に1度20人ほどで渡比し、現地の大学生と小学校を訪ねるなど、交流活動をしているそうです。
「しかし、このコロナ禍で2年間活動が出来ない状況が続いているため、何とか支援を募って渡していきたい」と代表の小林さんは言います。マルシェで売っている新鮮な野菜は、応援してくれている農家さん直送のもの。小物やアクセサリーはフィリピンのお母さんたちの手作り。フェアトレードすることにより、経済的支援になっているそうです。
また、福祉作業所喫茶店パインは、焼き菓子と、リサイクル品を販売しています。
マルシェには、地域の皆さんが、たくさん立ち寄っていました。各NPOの活動紹介のパネルやパンフレットを読んだり、熱心に質問されている方もいらっしゃいました。かみきたチャリティマルシェはその売上の一部が、日本やフィリピンの若者への支援に繋がる素敵な取り組みです。月2回。第1・第3日曜日に開催しています(予定)。皆さんも、誰でも教育が受けられる環境を支援するこのマルシェへ出かけてみてはいかがでしょうか。
◆「かみきたチャリティマルシェ」へのお問合せ
NPO法人若者の自立支援Smile bouquet(すみれブーケ)
HP https://smileselfsupport.jimdofree.com/
NPO法人SalamatA
住所: | 世田谷区上北沢3丁目1-19(社福)福音寮 前道路 |
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ハイコラ ママさんライター
子供からシニアまで支え合える地域づくりを目指し、「おむつ替えMAP」の制作、「三茶テイクアウト」、「松陰通りテイクアウト」WEBサイト制作、「せたがやこども弁当」等の、親子と地域を繋ぐ子育て支援活動しています。
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