2014.08.29
ありがとうを届ける道具店「ダイタデシカ」
つくり手の思いが伝わる道具を揃えた店「ダイタデシカ」が、2014年6月世田谷代田にオープンしました。木のぬくもりを感じる店構えと、温かみのある店内から優しい印象を感じます。この街では、地域を元気にする活動として「世田谷代田ものこと祭り」や「洋服ポスト」などを開催。またひとつ街を元気にする試みとしてオープンした「ダイタデシカ」のオーナー南 秀治(みなみ しゅうじ)さんにお話を伺いました。
世田谷にはたくさんの「訪れたい場所」がある。古くから愛されてきたお店や、知る人ぞ知る穴場など、地元の情報をご紹介。思い出に残る昔の世田谷から今の世田谷まで。
世田谷区には個性豊かな街が多くあります。「ぐるり世田谷」では、世田谷区の大学に通う学生が、世田谷区の各エリアでアクティブに活躍されている方々を訪問し、街の魅力や街づくりのことなど、さまざまな角度でお話を伺います。今回は世田谷エリアで三宿商店会の会長を務めている間中伸也さんに会いに行ってきました。
田山:はじめまして。今日はよろしくお願いします。さっそくですが、間中さんのことを教えてください。
間中:ハンカチ専門店「H TOKYO」の運営と、三宿四二〇商店会を設立して、現在会長を務めています。
田山:会長さんをされていらっしゃるのですね。では、この三宿四二〇商店会の特徴は何ですか?
間中:「三宿で初めての商店会」ということですね。過去に商店会を作ろう、という話もあったそうですが、このエリアはお店が密集してないし駅も近くないことでなかなか実現には至らなかったようです。そういう意味でこの商店会は「新しくてめずらしい商店会」というところが特徴ですね。
田山:店舗の数はどのくらいありますか?
間中:大体25店舗くらいです。最近は古い店舗の方も商店会の活動を理解してくださり、活動に参加してくださっています。
草薙:設立されてからどのくらいですか?
間中:今年で3年目を迎えます。
田山:ちょっと話が前後しますが、そもそも、間中さんが商店会を設立しようと思ったきっかけは何ですか?
間中:自分はもともと「IID 世田谷ものづくり学校」(以下、IID)の副校長として、3年間地域の窓口やイベント企画のとりまとめなどをしていたのですが、IIDの将来のあり方を考えたときに、地域の方から「そもそもIIDの存在を知らない」「入りづらい」という意見をいただきました。当時は学校内でのイベントばかりで、学校外ではあまりイベントを開催していなかったんですね。その後、IIDを知ってもらうため、この三宿エリアでイベントを開催しようと企画が持ち上がりましたが、三宿エリアには商店会のような組織がなかったので、店舗に協力を求める際には一軒一軒お願いする必要があり、とても大変でした。そのとき「組織があれば話が進めやすくなるのでは」と考えたことがきっかけです。
田山:実際、商店会ができあがるまでにはどんな経緯がありましたか?
間中:IIDに在職中に、このエリアに「H TOKYO」をオープンさせたのですが、自分の店だけにぎわうよりこの地域全体で盛り上がった方がうれしいという思いで、IIDのスタッフと三宿エリアのお店を全部一軒一軒まわって声をかけ、何度か説明会を開催し、商店会設立にこぎつけました。
間中:三宿は渋谷や三軒茶屋といった繁華街から距離があることもあり、バブル期に芸能人のお忍びスポットとして、飲食店などが流行りましたが、今では注目度がやや薄れてきた印象がありますね。今はどちらかというと物販店が増えています。お二人は三宿エリアについて知ってますか?
草薙:世田谷公園くらいしか行ったことがないです。
田山:私は世田谷パン祭りのときに来たことがあります。
間中:そうですか。おしゃれなお店もあるのでぜひ学生さんにも三宿エリアの魅力を広げてください!三宿は「大人の街、感度の高い洗練された街」というブランドイメージを高めていく活動をすれば、さらに魅力的な街になるんじゃないかと思っています。
草薙:最近はどんな活動をされているんですか?
間中:一番力を入れているのは「世田谷パン祭り」ですね。世田谷は個性豊かなパン屋さんがたくさんある激戦区ですし、世田谷公園という素敵な公園があるので、そこでパンを食べられる機会があればいいなと思って始めた企画です。他には世田谷公園の売店をよりよくしていこうということで、IIDと昭和女子大学とこの商店会が一緒になって企画を考えています。
草薙:売店企画もそうですが、昭和女子大学のゼミとコラボレーションしている企画も多いですよね。なぜ学生とコラボしようと思ったのですか?
間中:学生さんとコラボという意識ではなく、地域の方に理解していただくことが必要だと思ったので、この街で多くの時間を過ごしている学生さんや近所の小学校とのコミュニケーションを大切にしたいと考えたからですね。
草薙:間中さん個人として三宿エリアの好きなところはどこですか?
間中:時間がゆっくり流れているところですね。世田谷公園という財産もありますし、普通の商店会と違ってざわざわした感じもありませんし、ひとりひとりがゆっくり過ごせるところがいいですね。
田山:今年で3年目ですが、なにか大変なことはありますか?
間中:企画とと実務面での人員確保が大変ですね。お店の運営に長けている人たちはたくさんいますが、企画を考える人や実務に時間を割くことができる人が少ないところが課題です。そういう部分をうまくカバーして、もともとの住民の方を大切にしながら、さらに三宿エリアの魅力を高めていきたいですね。
三宿四二〇商店会会長/ハンカチ専門店「H TOKYO」オーナー
1976年生まれ。慶応大学商学部を卒業後、大手流通系企業に7年間務める。その後、IID世田谷ものづくり学校にて3年間副校長を務めている間、三宿四二〇商店会を立ち上げる。HP:三宿四二〇商店会/H TOKYO
昭和女子大学人間社会学部現代教養学科2年。エフエム世田谷(83.4MHz)で月〜木曜日23:00〜23:45放送の「CAMPUS RADIO COMPANY」の「昭和女子大知りたgirl!」に不定期で出演中。世田谷線の車体の好きな色は黄色と水色。
昭和女子大学人間社会学部現代教養学科2年。エフエム世田谷(83.4MHz)で月〜木曜日23:00〜23:45放送の「CAMPUS RADIO COMPANY」の「昭和女子大知りたgirl!」に不定期で出演中。日々の日課は桜新町にある波平の髪の毛チェック。
この記事に関連するタグ:三宿, 三宿四二〇商店会, 三軒茶屋, 三軒茶屋駅, 商店会, 池尻大橋駅
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