あたらしい世田谷

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2013.05.17

昭和30年代の空気を物語る『上を向いて歩こう展』6月30日まで

日本のポップス史上、歴史に残る名曲「上を向いて歩こう」が生まれたのは1961年、昭和36年のこと。今、世田谷文学館では、この曲の時代背景を描く「上を向いて歩こう展」を開催しています。戦後の復興期を脱し、高度経済成長期に向かうなかで多くの日本人がこの曲に思いを重ね、それぞれの道を歩んできました。 展示では、新しい音楽やテレビの登場など、当時の時勢を知ることのできるさまざまな資料をもとに、この曲の生まれた経緯や世界に広まった謎に迫ります。昭和30年代の活気に満ちた空気を感じてみてください。

写真

「上を向いて歩こう」の奇跡

 「上を向いて歩こう」が伝説とまで言われるようになったのには、大きく二つの要素があります。ひとつは3人の時代の寵児によってつくられた曲であること。そしてもうひとつは、「SUKIYAKI」という曲名で、海外でも大ヒットを記録したことでしょう。

 中村八大氏作曲、永六輔氏作詞、歌ったのは言わずと知れた坂本九氏です。「上を向いて歩こう」が初めて披露されたのは、ジャズピアニスト中村八大氏の第3回リサイタルでのこと。中村氏はすでに活躍中のジャズピアニストでしたが、永氏は売り出し中の放送作家、坂本氏はロカビリーで人気が出始めた歌手でした。この後、永氏が伝説的テレビ番組の「夢であいましょう」をはじめ大活躍して名を馳せるのはご存知のとおり。坂本氏もこの曲のヒットを機に、次々とヒットを飛ばすミュージシャンになっていきます。

展示では、高度経済成長や安保闘争といった歴史的背景のもとに、この曲の成り立ちを再現。ほかにも「夢で会いましょう」の台本の一部を公開しているほか、坂本九氏のCDが試聴できたり、永六輔氏の著書も手にとって見ることができます。

復興を印象づける曲に

 また「上を向いて歩こう」は、「SUKIYAKI」の曲名でアメリカのビルボードチャートで1963年6月15日付に週間1位を獲得したのを皮切りに、世界数カ国でヒットします。この曲がいかに新鮮な印象で受け入れられたのか、著名人の感想なども紹介されています。敗戦国のイメージが濃かった日本にとっては快挙で、再び海外に受け入れられる大きな一歩になったことがうかがえます。

時代ごとに受け継がれてきた名曲

 さらに、「上を向いて歩こう」は各時代ごとに、さまざまなミュージシャンに歌い継がれてきました。なかでも故 忌野清志郎氏がライブでこの曲を歌い続けたことは音楽好きの間ではよく知られています。
 また、大災害に際した日本人がこの曲を歌って互いを励まし合った事例も数多く紹介されており、改めてこの曲の大きさ、普遍性に気付かされます。

すでに4月下旬から公開中で、6月末まで開催していますので、一度足を運んでみてはいかがでしょう? 会場では、より詳しくこの曲について知ることができる書籍やCDも販売されています。

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「上を向いて歩こう展」概要

[開催日]2013年4月20日(土)~6月30日(日)
[会場] 世田谷文学館2階展示室
[休館日] 毎週月曜日(ただし4月29日、5月6日は開館、翌日休館)
[料金]
一般=700(560)円
高校・大学生=500(400)円
小・中学生=250(200)円
65歳以上、障害者手帳をお持ちの方=350(280)円
※( )内は20名以上の団体料金
※「せたがやアーツカード」割引あり
[無料観覧日情報]
6月1日(土)は烏山下町まつりのため無料観覧日です

施設概要

  • 東京都世田谷区南烏山1-10-10
    住所: 東京都世田谷区南烏山1-10-10
    電話番号: 03-5374-9111
    営業時間: 午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
    定休日: 毎週月曜日(祝日の時はその翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
    URL: http://www.setabun.or.jp/index.html

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