くらしの世田谷

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2025.08.22

世田谷区内 地域の減災と女性団員の活躍

令和7年6月1日(日)、世田谷区内の全18分団が参加する消防操法大会が開催されました。基本操法を通じた訓練成果が確認され、各分団では女性団員の活躍も見られる中、地域の減災に向けた活動が進められています。

令和7年度 世田谷消防団消防操法大会が開催

世田谷区内の全18分団が勢ぞろい

令和7年6月1日(日)、渋谷区西原にある東京消防庁消防学校で令和7年度世田谷消防団消防操法大会が開催されました。この大会は、日頃の訓練成果を披露する場として毎年行われています。会場では、消防ポンプ車を用い、指揮者1名と隊員4名が消火・放水・機器操作をし、正確さと連携の円滑さを競い合います。

 

女性団員も各分団で活躍 

今年も第1分団から第18分団までのすべての分団が出場しました。大会に向け、各分団では数カ月前から夜間や週末に訓練を行い、操法を身につけてきました。
的確な号令で隊員を統制する指揮者、スピードと正確性でホースの操作をする1番員、送水に必要な吸管を扱う2番員、水圧を調節し、指揮者からの伝令を隊員に迅速に伝える3番員、水圧をコントロールし送水を管理する4番員と、役割毎に動きが細かく組まれているので、訓練なしには習得できません。重いホースを担いで走ったり、水圧がかかるホースで狙って消火したりと、消防活動は体力が必要な場合が多いですが、女性団員も男性団員と同様に頑張っています。
今回の大会でも複数の分団に女性団員が加わり、操法に活躍する姿が見られました。

第1分団は池尻1~3丁目・4丁目(33~38番除く)、三宿1~2丁目が受持区域

 

第1分団の曽野詩歩子さんは、唯一の女性1番員。重いホースを扱い、ものすごい勢いの放水をコントロールする最前線を担当しました。

地域の人に勧められて消防団に入団した曽野さん

「消防団は仲間が優しくて楽しいです」(曽野さん)

第2分団は太子堂1~5丁目が受持区域

第3分団は若林1~5丁目、三軒茶屋1~2丁目が受持区域

第3分団の田篠晶子さんは3番員。PTAのバレーボールクラブ仲間の女性5人で消防団に入ったそうです。

「身近な人を助けたいと思って入団しました」(田篠さん)

第4分団は世田谷1~4丁目、桜1~3丁目が受持区域

3番員の甲斐茉央さんと4番員の鈴木江莉奈さん

無事操法を終えてヘルメットを取り、すがすがしい笑顔の甲斐さんと鈴木さん

第5分団は代田1~3丁目、豪徳寺1~2丁目、梅ヶ丘1~3丁目が受持区域

第6分団は宮坂1~3丁目、経堂1~5丁目が受持区域

第7分団は代沢1~5丁目、池尻4丁目(33~38番)が受持区域

第8分団は代田4~6丁目、大原1~2丁目、羽根木1~2丁目が受持区域

第9分団は北沢1~5丁目が受持区域

第10分団は松原1~6丁目が受持区域

第11分団は赤堤1~5丁目が受持区域

3番員の曾澤真梨亜さん。「日ごろ地域の方と交流することも少ないので、消防団は地域とのつながりが感じられます」

第12分団は野沢1~4丁目、下馬5~6丁目が受持区域

4番員の立石来海さんは、父親が消防団でいつか自分もやりたいと思っていたそうです

「消防団でAEDを教わってから2度も救命の機会があって、役に立ちました。学べる機会がたくさんあります」(立石さん)

第13分団は上馬1~5丁目、駒沢1~2丁目が受持区域

3番員の長 瑞己さんは、東日本大震災で被災し、支援する側になりたいと思い、消防団に入団

「消防団に女性が入れると思ってなかったので、嬉しいです」(長さん)

第14分団は下馬1~4丁目が受持区域

第15分団は弦巻1~5丁目が受持区域

3番員の島田信子さんと4番員の竹内裕美さん

爽やかな笑顔の島田さんと竹内さん

第16分団は桜丘1~5丁目が受持区域

第17分団は桜上水1~5丁目、上北沢1丁目が受持区域

第18分団は上北沢2~5丁目が受持区域

 

令和7年度 世田谷消防団消防操法大会の結果は、優勝が第8分団。準優勝が第7分団、第13分団。第3位は第2分団、第5分団、第6分団となりました。

 

消防団の活動は「減災」に向けた地域力の育成

右 尾嵜純 世田谷消防署長、左 廣井芳直 世田谷消防団長

操法大会でのホースの延長、放水、指揮の手順などは、災害現場における活動の土台となるものです。
操法の習熟は、単なる技術の向上にとどまりません。団員同士の連携や判断力を高めるとともに、地域の地理や危険箇所への理解を深める機会にもなります。訓練を重ねることは、いざという時に確実に初動対応し、被害を最小限にとどめる“減災”に直結します。また、訓練の成果は地域の防災訓練や啓発活動にも生かされ、住民の防災意識の向上にも寄与しています。
例えば女性団員は、育児や介護などの生活経験がある方が多く、避難所での衛生面や子ども・高齢者への配慮、地域の防災啓発など、細やかな気配りを期待できます。「女性も消防団に入れる」「自分にもできることがあるのでは」と女性たちの加入につながり、地域防災の担い手として重要な存在になっています。
災害に強いまちをつくるには、一人ひとりの意識と行動が欠かせません。消防団の活動は、世代や性別を問わず、様々な人の力によって支えられています。

 

あなたの一歩が、地域の減災につながります

消防団は、火災や災害から地域を守るだけでなく、被害を最小限に抑える“減災”のために日々活動しています。防災訓練や地域への啓発活動、いざという時の初期対応など、どれも地域に欠かせない大切な役割です。昨今は女性団員の活躍も増えており、さまざまな場面で力を発揮しています。仕事や家庭と両立しながら、自分のペースで参加できる環境も整いつつあります。
消防団は、特別な資格や経験がなくても始められます。地域を想う気持ちがあれば、どなたでも参加できます。あなたも、地域の消防団に加入して、減災力を高める仲間になりませんか。

 

◆問合せ先

世田谷消防署 〒154‐0024 三軒茶屋2丁目33番21号
TEL 03-3412-0119

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ハイコラ

ママさんライター

子供からシニアまで支え合える地域づくりを目指し、「おむつ替えMAP」の制作、「三茶テイクアウト」、「松陰通りテイクアウト」WEBサイト制作、「せたがやこども弁当」等の、親子と地域を繋ぐ子育て支援活動しています。

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