
食事や読書など、思い思いに過ごせる空間。奥の小上がり席では、ヨガや整体などの教室も開催されている
手作りおやつと交流が楽しめる、地域に開かれた居場所
扉を開けると、木の温もりを感じられる心地よい空間が広がっています。カフェスペースで楽しめるのは、ジャムを添えたスコーンや特製のシフォンケーキ、ホットケーキなど手作りのおやつ。フェアトレード(※開発途上国の生産物を適正な価格で継続的に購入する仕組みのこと)のコーヒーや温州みかんのジュースなどのドリンクとともに、ほっとひと息。おむつ替えスペースや授乳室も整っており、小さな子どもを連れたファミリーの憩いの場ともなっています。

近くには世田谷区立梅丘図書館や羽根木公園があり、ふらりと立ち寄れる立地の良さも魅力

人気のホットケーキ。『ホットケーキパーラー Fru-Full 梅ヶ丘店※』の職人から教わったレシピをもとに作られている ※一時閉店中 (2026年3月12日現在)
運営を担うアミーゴは、2001年に世田谷区在住の母たちが設立したグループです。区の「おでかけひろば」や産前産後のサポートなど、長年の活動の中で見えてきたのが、子育て世帯に限らず、多世代がゆるやかにつながれる拠点の必要性でした。その想いから誕生したのがパブリコです。
多様な個性が集まる、表現の場所
「小さなカルチャーセンター」という名のとおり、パブリコでは多彩な講座やワークショップが日常的に開催されています。例えば、シニア世代も若いお母さんも一緒に身体を動かす「大人ヨガ」や、みんなで手を動かしながら会話も弾む「手芸の会」、食事をすることで地域にも貢献できる「朝コミュニティ食堂」、家庭料理で心もお腹もいっぱいになる「ばぁばの台所」など、実にバリエーション豊かです。

「刺繍の会」の様子。初心者と上級者の壁がなく、新たなつながりを育む場となっている

「ばぁばの台所」で腕を振う吉岡さん夫妻
「パブリコは、自分の趣味や特技を生かしてサークルを主催したり、ハンドメイドの作品を販売したりと、誰もが気軽にチャレンジできる場でもあります。やりたいことがある方は、スタッフに気軽に声をかけてみてください」と話してくれたのは、スタッフの谷口さん。
店内に設置されたレンタルBOXは、店舗内の棚を個人が月極めで借り、自分の作品等を販売できる仕組み。手作りのポーチやベビースタイ(よだれかけ)、アクセサリーなど、温かみのある作品が並び、それぞれの“好き”が形になっています。講座をきっかけに、作品をつくって販売する人も多いのだそう。棚主は随時募集中なのでパブリコのスタッフに声をかけてみてください。

レンタルBOXに並ぶ作品を眺めるのも、楽しみのひとつ
「あったらいいな」を形にする、まちの助け合い
地域に寄り添う中で生まれた独自のサポートも、この場所の大切な役割です。近隣の療育施設「ぷらみんぽーと」へ通う家庭からの、「きょうだいを連れていけないので困っている」という声を受け、きょうだいの一時預かり事業をスタート。地域の保育サポーターを中心に、スタッフやお店のお客さんなど、みんなで見守っています。
(詳細はメール arteatreat@gmail.com でお問い合わせください)

療育施設「ぷらみんぽーと」に通っている子どものきょうだいの一時預かりを実施
また、隔週水曜の夕方には、現役大学生が小・中学生の宿題を見守る「宿題見守り」を実施。「小学生のお子さんが、ドリルなどに取り組んでいることが多いですね。でも、別に勉強でなくてもいいんです。ゲームをしていても、ただ座っているだけで大丈夫」(谷口さん)
見守りの後は、パブリコ主催の夕食イベント「ユー飯」が始まります。「ごはん食べてく?」を合言葉に、親子連れや学生、仕事帰りの会社員などが集い、温かな時間を過ごしています。

ワンプレートの夕食を気軽に楽しめる「ユー飯」は、リピーターも多い人気のイベント
パブリコという名称には、「あの子もこの子もみんな(public)の子(co)」という想いが込められています。 子どもを中心に世代を超えて出会い、学び合い、支え合う。心身の健康だけでなく、地域の中で役割があり、誰かとつながっている。そんな心地よい状態であるウェルビーイング(心身ともに健康で、社会的にも満たされた状態)を育んでいくことが、この場所の願いです。
イベントの参加や食事はもちろん、ふらりと立ち寄るだけでも大歓迎。パブリコは誰でも立ち寄れる、地域に開かれた場所です。
文 渡辺裕希子(合同会社まちとこ)
撮影 壬生真理子(合同会社まちとこ)
◆publico(パブリコ)
営業時間 10:00~18:00
定 休 日 木・日・祝
URL https://www.publico.jp/
Instagram publico.amigo
※イベントや講座の情報は上記Instagramでご確認ください。