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くらしの世田谷

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2013.10.19

世田谷区民のための、始めやすい「太陽光発電プラン」とは?

3.11以降、今まで当たり前のようにあった電気というエネルギーについて、あらためて考え直したという人も多いのでは?とはいっても、節電対策のほかにできることは、なかなか思い浮かばないもの。そんな人にぜひ検討していただきたいのが、太陽光発電です。ご自宅の屋根に太陽光パネルを置いて自家発電、さらには余った電力を売電をしてみませんか?今回は、始めやすい太陽光発電プラン「世田谷ヤネルギー」をご紹介します。

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「世田谷ヤネルギー」に申し込みができるのは、世田谷区民限定

じつはこの「世田谷ヤネルギー」ですが、申し込みができるのは、世田谷区民のみ。CO2の削減はもちろん、再生可能エネルギーの普及に向けて、株式会社世田谷サービス公社がパネルメーカー、販売店、施工業者、金融機関と恊働で取り組むソーシャルプロジェクト「せたがやソーラーさんさんプロジェクト」から生まれた、世田谷区の太陽光発電プランであることが理由です。

低価格な発電システムに加え、地元金融機関の参加によるソーシャルプロジェクトのため、低金利ローンを利用することができるのが最大の特徴。もちろんパネルは、発電性能やアフターフォローに優れた国内メーカーのもの。自宅には取り付けることができるの?屋根は南向きじゃないとだめ?といったご相談から始まって、設置工事、電気工事にいたるまで、すべての工程を株式会社世田谷サービス公社が一括で請けています。

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消費電力が少なければ、太陽光発電でつくった電気のうち余った電力を、電力会社に売ることができます。さらに夜間など、太陽光発電では消費電力をまかなえない時には、電力会社から供給される電気を使うため、電気が使えなくなる心配もありません。

ところで、1日の発電量ってどれくらい?売電っていくらくらいになるの?そんな疑問を、「世田谷ヤネルギー」を昨年導入した中村さくさんにお聞きしました。

発電量をモニタで確認するのが楽しくなる

「晴れると嬉しくて。今日はどのくらい発電したかな、って発電量を見るのが楽しいんです」と話す、世田谷区在住の中村さん。2012年11月に設置をして、“発電ライフ”を楽しんでいるようです。

「実家が福島県ということもあり、電気というエネルギーについて、自分も何かできないかと考えていたんです。知人の紹介もあって、世田谷ヤネルギーを知りました。世田谷サービス公社に電話をして、担当の方に来ていただきました。太陽光パネルの取り付けは、いろんな業者がいると思いますが、やはり世田谷区が運営しているというのは安心ですね」(中村さん)

ご自宅は南向きですが、東西の屋根。発電量は南向きに比べるとわずかに1割ほど下がるそうですが、発電できるだけでも十分と考えて、170Wのパネルを屋根に20枚置き、年間で3000kWhほど発電しているそうです。

数字で言われてもよく分からないかもしれませんが、例えば発電量の多かった5月の電気料金明細を見てみると、
売電した金額は 14,952円
請求(支払った)額は 3,908円
と、大きく売電量が大きく上回っています。この電気料金(支払った額)も、自家発電による分は費用がかからないため、従来の金額に比べるとぐっと下がっています。

※売電単価:1kWhあたり38円(平成25年度)

国からの補助金があるため、設置費用は10年ほどで償却できる範囲です(2013年10月19日時点)。パネルも10年間の保障がついていて、さらに5年の保障を追加することもできます。

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「電力モニタで、発電状況を見るのは楽しいですね(笑)。しかも、売電した電力は、遠くまで持っていくのではなくて、ご近所の電力にまかなわれるのだそうです。自宅で発電した電気が、この地区のみなさんのご自宅に届くのは嬉しいことですね。何よりCO2の削減という、環境にもいいことですし、太陽光発電プランを導入して本当に良かったと思っているんです」(中村さん)

太陽が出ていれば、曇りや雨の日でも発電するのだとか。「電力モニタが青く点灯していると“売電している”ということで、オレンジになっていると“電力を買っている”ということ」と中村さんは言います。

「このモニタの表示がとてもわかりやすいので、以前から節電には意識を持っていましたが、より気を遣うようになりましたね。家族も、見ていないようでちゃんと見ていて、まめに電気を消してくれています。節電は、小さなことの積み重ねなんですよね。でも、こうしてパネルで“見える”からこそ、楽しみながら続けることができるのだとも思います」(中村さん)

世田谷発のソーシャルプロジェクト

株式会社世田谷サービス公社でこの事業を担当されている竹内忠之さんによると、この太陽光発電プラン「世田谷ヤネルギー」を1軒が導入すれば、年間で約1t以上のCO2削減になるのだとか。標準モデルの3.4kWの太陽光発電システムを設置した場合、年間の発電量は約3500kWh。昨年だけで193軒で設置され、電力の合計は750kWほど。あと250kWもあれば、1000kWを発電する郊外の大規模なメガソーラー級だそうです。

世田谷区にはメガソーラーを敷き詰めるような土地はないけれど、約88万人が暮らす世田谷には、しっかりと陽射しをうけとめるたくさんの屋根があります。「世田谷ヤネルギー」は、都市でのエネルギー課題を解決するソーシャルプロジェクトなのです。

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2013年度は戸建住宅に加え、集合住宅や事務所、公共法人施設なども対象に。こうした取り組みは、今後ますます広がっていきそうです。

「世田谷ヤネルギー」についての詳細は、Webサイトにてご覧いただけます。2013年度の戸建て向け設置の申し込みは、10月末までということになっていましたが、国の補助に余裕がありそうなため、12月末まで期間を延長する見込みです。詳しくはこちらのページをご参照の上、お問い合わせください。申し込みの流れやFAQなども掲載されています。

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紹介者プロフィール

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増村 江利子

国立音楽大学卒。Web制作、広告制作、編集を経て現在はフリーランスディレクター。一児の母。主なテーマは、暮らし、子育て、食、地域、エネルギー。毎日を、ちょっぴり丁寧に暮らしたいと思っています。

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