2022.07.01
世田谷代田~下北沢~東北沢 「下北線路街」が全面開業しました
世田谷代田~東北沢間の小田急の線路跡地にできた「下北線路街」をご紹介します。
世田谷での暮らしを、よりよいものにするための情報。区民の衣食住に関わる取り組みやサービス、町の景観、子育て、町づくり、多世代交流の話など。
世田谷区桜に、生活の中から生まれる道具の店「夏椿」があります。真っ白い暖簾をくぐるとそこは、四季折々の草花が心地良く茂るお庭に、美しいたたずまいの一軒家。「夏椿」には、毎日使いたいと思えるような、くらしの道具が並びます。くらしの道具を大切に。そんな思いでお店をオープンしたというオーナーの恵藤文さんにお話を伺いました。
[1月の特集]暮らしをもっと素敵に!世田谷のものづくり
「夏椿」があるのは、東急世田谷線の上町駅から徒歩約13分。世田谷通り沿いを歩くと、閑静な住宅街が広がります。2009年5月にオープンして現在5年目を迎えるこのお店では、日本各地の作家さんや職人さんがつくった暮らしの道具を扱っています。
インテリアショップや雑貨店の立ち上げをいくつも経験した恵藤さんは、ビルの中とは違う、生活感の出せる“庭付きの一軒家”にこだわったそうです。
「お店に置いてあるものは、作家さんのつくったものがほとんど。でも特別なものではなく、普通の人が普通にご飯を食べる器であって欲しい。なのであまり仰々しくなく、普通に提案する場所として“庭付きの一軒家”というのは分かりやすいと思いました。人が暮らす場所ですし、庭があることで家の中だけではなくて表現が外にも広がって、自然の中でものがいきいきして見えるんです。」(恵藤さん)
白い暖簾をくぐると四季折々の草花。きちんと手を掛けていることが分かる美しい庭を歩いて縁側からお店の中へ入ると、器やお皿、カトラリー、洋服や革小物などが整然と置かれています。
「日用品は普段使いするもの。毎日使うがゆえに、できれば美しいもので、さらに使い勝手のいいものであってほしい」と恵藤さんは言います。
「毎日使う必要なものこそ、何かに妥協せずにずっと使えるものをご提案したいなと思っています。気に入って大事に使う。飽きずに壊れるまで使い続けられる。さらに、壊れても修理に出せる。そんな愛用品を毎日使う暮らしって素敵だと思いませんか?」(恵藤さん)
愛用品となるには、ものの背景を知ることも大切だと考えているそう。
「すべてのものにはつくり手がいるということを忘れがちだと思うんです。どういう工程でつくっているのか、それをお客様との間に立って少しお話ししてみると、ものへの愛着が芽生えるんですよね。どうしてこのテーブルはこの高さなんだろうとか、全てはつくり手が塾考した結果。ものをつくっている“つくり手”がいることに気がつくと、そこに対話が生まれます。」(恵藤さん)
ともすれば、ファストファッションブランドや100円ショップで簡単に安くものが揃ってしまう時代。ずっと使えるものを、と思っていても、気がつくと身の回りにそうしたものがあふれていたりします。
「自分から選びとることが大事なのかと思いますね。例えばものだけでなく情報にしても、知りたい情報をインターネットで見ているうちに、付属的に目に入ってきた情報をクリックしていって、時間がどんどん経過してしまう。その時間は、もしかすると要らない時間かもしれませんよね。ものだけでなく情報についても、選択眼を持つことが必要ですね。」(恵藤さん)
自分は何が欲しいのか、どんなものが好きなのか。欲しいものはしっかりと見極めているという人でも、もしかすると必要でないもの、必要でないことは、意識しないと手放せないものなのかもしれません。
人の手を感じるあたたかみのある暮らしの道具を探すなら、まずは「夏椿」に出掛けてみませんか?
夏椿
東京都世田谷区桜3-6-20
03-5799-4696
営業時間:12:00〜19:00
定休日:月・火曜日(祝日の場合営業)
住所: | 世田谷区桜3-6-20 |
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電話番号: | 03-5799-4696 |
この記事に関連するタグ:2014年1月の特集, インテリア, 上町駅, 世田谷エリア, 世田谷線, 雑貨
増村 江利子
国立音楽大学卒。Web制作、広告制作、編集を経て現在はフリーランスディレクター。一児の母。主なテーマは、暮らし、子育て、食、地域、エネルギー。毎日を、ちょっぴり丁寧に暮らしたいと思っています。
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