みんなの世田谷レポート

世田谷で行われたイベントやワークショップなどの体験レポート。くみん手帖編集部およびくみんライターが参加した感想や、当日聞いたお話、エピソードなどをご紹介。

2014.10.31

美のプロが教える、ハーブを使った料理教室とハーブチンキづくり

雑誌や広告、舞台やコンサートで活躍するヘアメイクアップアーティスト栗原由佳(くりはらゆか)さんとスタイリスト三浦千里(みうらちさと)さんのユニット「ファリィ」では、プロの技術を一般向けに提供し、個人の魅力を高めることを目的にワークショップを開催しています。今回のテーマは「ハーブ」。ハーブを使った料理教室とハーブチンキづくりに参加してきました。さまざまな使用方法を学び、ハーブを取り入れた暮らしに興味津々。(くみん手帖編集部/山本多恵子)

摘み立てのハーブを使った料理教室とハーブチンキづくり

摘み立てのハーブを使った料理教室とハーブチンキづくり

外見だけではなく、内面やライフスタイルの提案も

「個々の知見が広がるようなワークショップを開催していきたい」と話すのは企画を担当する八木沙織(やぎさおり)さん。これまで季節のメイクアップレッスンやゆかたの着付け、ヘアアレンジレッスンなどのワークショップを開催してきました。着付け教室では男性の参加も呼びかけるなど、どなたでも学べるコミュニティづくりを目指しているとのこと。

「仕事や家事以外に関心のあることを増やしてほしいなと思います。興味を持つ『きっかけ』になるようなイベントを開催することで、参加した人や告知を見た人に少しでも刺激を与えられたらうれしいですね」(八木さん)

関心を高めてもらえるように、内容だけではなく会場や地域のつながりにもこだわりを持っているとのこと。「学ぶ」以外にさまざまな企画を用意しているそう。ゆかたの着付け教室では、着付けをし、髪も綺麗にセットしたあと、お寺にお邪魔して記念撮影や散策を楽しんだそうです。またメイクアップ教室では、地域のお店と連携したお茶会を開き交流を。参加者と講師だけではなく、会場となる街との出会いも楽しめるプログラムが「ファリィ」の魅力。

ハーブでテーブルをコーディネート。室内にはハーブのいい香りが漂います

ハーブでテーブルをコーディネート。室内にはハーブのいい香りが漂います

講師を務める栗原由佳(くりはらゆか)さん

講師を務める栗原由佳(くりはらゆか)さん

ハーブを使った5品のメニューを作ります

ハーブを使った5品のメニューを作ります

ハーブのある暮らしを

この日は、桜新町駅から徒歩8分ほどのところにあるハーブガーデン付きシェアハウス「エルブドゥ桜新町」を会場に、ハーブを使った料理教室とハーブチンキづくりが行われました。テーブルには摘んだばかりのハーブが飾られ、室内はとてもいい香り。「エルブドゥ桜新町」では、入居者の方なら自由にハーブガーデンのハーブを使うことができるそう。ハーブガーデンは、共有スペースのリビングダイニングキッチンからつながるルーフバルコニーに併設され、お料理の最中でもすぐにハーブを摘んで使うことができます。シェアハウス主催の料理教室やハーブ活用法のイベントもあり、ハーブ好きはもちろんこれから勉強したい方にもおすすめのシェアハウス。

ワークショップは料理教室とチンキづくりの二部にわかれ、まずは料理教室から開始。講師を務める栗原さんは、ヘアメイクアップアーティストとして活躍するほか、和ハーブ検定、調理師免許を収得し、食やハーブの知識も豊富。ご自宅でもお野菜やハーブを育てているそうで、育て方のポイントなども交えた話に参加者のみなさんは真剣に耳を傾けます。

メニューは、鮭の炊き込みご飯、鶏ハム、生春巻き、なすのハーブ蒸し、トムヤムクン風スープの5品。それぞれの料理にはセージ、ローズマリー、バジル、タイム、レモングラスとパセリを使います。3人一組になりひとつのメニューを担当。私は生春巻きを作りました。春巻きの具材にハーブを使うのかと思いきや、ソースにバジルをたっぷりと。バジルと林檎を組み合わせたソースは、りんごの酸味と甘みがほどよくアクセントになり食が進みます。このソースは春巻き以外にもサラダのドレッシングに使えそうな一品。

ハーブガーデン付きシェアハウス「エルブドゥ桜新町」

ハーブガーデン付きシェアハウス「エルブドゥ桜新町」

それぞれの料理にはセージ、ローズマリー、バジル、タイム、レモングラスにパセリを

それぞれの料理にはセージ、ローズマリー、バジル、タイム、レモングラスにパセリを

出来上がった料理を前に記念撮影

出来上がった料理を前に記念撮影

山梨県「菊島農場」から直送の大きなナス

山梨県「菊島農場」から直送の大きなナス

担当以外でも手の空いた人から他のチームの補助にまわり、協力しながら作業が進みました。調理開始から1時間ほどですべてのメニューが完成。テーブルに並べ、記念に写真撮影を。試食をしながら、みなさん興味のあるハーブやお料理の話で盛り上がります。ハーブ以外の食材はこの日のために農家さんから直送。都会で暮らす農家や商店の跡継ぎが地元を盛り上げるようと、マーケットの開催や勉強会などを行っている「セガレ・セガール」の協力のもと、山梨県「菊島農場」からはナスやきゅうり、岩手県「したみち農園」からはりんごが届きました。急きょりんごの食べ比べを行い、「紅玉」「トキ」「早生ふじ」の3種類試食。それぞれ味に特徴があり嗜好がわかれます。私は、香りが良く甘味の「トキ」が好み。酸味が強い「紅玉」は生食よりもお菓子との相性よいということで事前にデザートが用意。ホットケーキミックスを使い炊飯ジャーで作った、簡単アップルケーキをハーブティと一緒にいただきました。

チンキづくりを初体験!

ハーブチンキとは、ウォッカやホワイトリカーなどのアルコールまたは無水エタノールにハーブを浸し、成分を摘出したハーブの濃縮エキスのこと。アメリカなどではドラッグストアでも買えるほど普及しているそうですが、私は作るもの使うのも初めて。今回はローズマリーで挑戦します。ローズマリーは初心者でも扱いやすく、血行促進、集中力アップ、消毒などにも使えるそうです。

作り方は簡単で、枝からそぎ落としたローズマリーの葉を煮沸した瓶に入れ、葉がひたひたになるまで無水エタノールを注ぎます。あとは1日1回瓶を振り、2週間から1ヶ月冷暗所で保管。各自持ち帰って出来上がりを待ちます。化粧水や軟膏の作り方など利用方法についても教えてもらいワークショップは終了。すでにハーブを活用している方やこれからハーブを取り入れてみたいと思っている方が参加したこともあり、終了後も参加者同士でおしゃべりが弾みます。

ローズマリーは、挿し木で増やすこともできるそうなのでこちらもお土産にいただきました。お料理から美容まで、幅広く活用できるハーブの魅力をたっぷり学んだ一日。ハーブを手軽に取り入れることができると知り、「ハーブのある暮らし」を始めてみたいと思いました。

岩手県「したみち農園」から届いたりんごを食べ比べ

岩手県「したみち農園」から届いたりんごを食べ比べ

2週間から1ヶ月後には見本(中央)のようなチンキが出来上がります

2週間から1ヶ月後には見本(中央)のようなチンキが出来上がります

ハーブの活用法をメモ。皆さん、顔が真剣です

ハーブの活用法をメモ。皆さん真剣な表情

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シェアハウスで開催するイベントは下記のURLよりご確認いただけます
http://share-park.com/?cat=30

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紹介者プロフィール

山本多恵子

宮城県生れ。世田谷在住。Web制作、アクセス解析が得意です。宮城県気仙沼市の食材を取り寄せ、郷土料理を作る「スローフード部」を定期的に開催しています。場づくりにも興味津々。世田谷と気仙沼をつなげること活動を日々模索しています。

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