2021.08.10
山下・豪徳寺 沖縄陶器やちむんを求めて「うつわのわ田」
店主自ら日本中の産地へ赴き、目利きし選んだ器は、日々の食卓をさらに美味しく彩る力が備わっているようです。
世田谷にはたくさんの「訪れたい場所」がある。古くから愛されてきたお店や、知る人ぞ知る穴場など、地元の情報をご紹介。思い出に残る昔の世田谷から今の世田谷まで。
弦巻の閑静な住宅街にある、自然工房「森の民」。ここでは自然素材や廃材を使用し、雑貨や家具、アクセサリー、楽器など、さまざまな物づくりやワークショップを開催しています。また、NPO団体「森の民」としても、自然環境保護や地域貢献、社会福祉、子育て支援などを目的として活動しています。
桜新町駅から徒歩15分ほど歩いた閑静な住宅街に「森の民」はあります。外観はごく普通の一軒家。でも、玄関には年季の入ったツリーハウスや流木や石が、一見無造作だけど、まるでオブジェのように置かれています。その不思議な雰囲気にワクワクして扉を開けてみると、室内は天井や壁、床、いたるところに流木や枯れ枝などの自然素材を使った素敵なインテリアが! 人の手が加わらない造形や風化によって生まれる独特な風合いがどこか懐かしく、不思議な魅力にあふる空間が広がっていました。
「この家にある物は、ほとんどがもらった物か拾った物か手作りした物です」と話すのは、代表の巌さん。どんなきっかけで、この工房をはじめたのでしょうか?
「6年前ほどに、物作りを通して「未来の子ども達に森を残したい」という信念を共有した人達が集まり『森の民』が始まりました。ここに工房を構えることができたのは、私たちの活動に興味を持ってくれた方が、東日本大震災の後、北九州に移住することになり、空き家になってしまうから活用してほしいという話をもらったことがきっかけです」1階は工房と談話室とキッチン。2階には4つの部屋があり、住居としても利用しています。
工房の目の前は保育園と公園。すぐ近くには小学校もあります。そういった環境からか、まず初めに飛び込んできたのは、子どもだったそうです。「空き家で自然素材を使った物づくりをして、そこに地域の人が集まって盛り上がれば、何か面白いことが起きるのでは? と思い、まずは廃材を使って玄関にツリーハウスを建てたんです。そしたら子どもたちがブワーッと遊びに来て。多い時は40人くらい集まってしまい、これは大変だ!と思いました」
そこで巌さんは学校の校長先生をはじめ、子ども達の親御さんたちに、活動の趣旨や工房のことを理解してもらうことにしました。そうこうしているうちに、子どもだけでなく親や地域とも繋がりが増え、みんなでピクニックやお花見に行ったり、演奏会や陶芸教室を開催したり、活動もどんどん広がっていったそうです。「お互い使っていない物を譲り合ったりシェアしたり、そういったゆるい感覚の地域の繋がりを大事にしたいですね。自然を守る意識を伝えながら、子どもからお年寄りまで、未来の地域コミュニティ作りのお手伝いができればと思っています」
「自然工房 森の民」の中には、「森の民」を含め、「土の民」「町の民」「音の民」「人の民」という5つの部族があります。「土の民」は農家の支援や森林・竹林の整備、ビーチクリーニングなどの活動を行っています。また、「森の民」で使用する素材や自分達で食べる野菜も育てています。「町の民」ではいらなくなった物や壊れてしまった物を、物作りの材料として再利用するために収集しています。骨董品などの物による活動の支援を頂いて活動資金を調達することも重要な役割となっています。「音の民」は自分達でつくった楽器や小道具で音楽やパフォーマンスを行い、自然や環境保全の啓蒙活動を行っています。「人の民」は人と人との繋がりに重点を置き、地域の方々と一緒に作るコミュニティ作りを目指しています。「森の民」はこの5つの部族によって、それぞれの活動をお互いに支援しながら日本の社会を考えていこうとしています。
「私たちの将来の夢は、この5つの部族の関わりをより濃くしていき、田舎に住みながらも都会と繋がっていける拠点を作って行くことです。皆が暮らせる山を所有できたらうれしいですね!」と、みなさん。一つの縁が新たな縁を呼び、どんどん活動が広がっていく「森の民」。夢を叶える日も、そう遠くなさそうです。
自然工房 森の民
住所:〒154-0016 世田谷区弦巻5-20-7
電話番号:070-5015-7557
https://ja-jp.facebook.com/morinotami
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世田谷区を中心とした現役子育てママたちの編集チーム。妊娠時に世田谷区から配布される「せたがや子育て応援ブック」など世田谷区の発行物の編集のほか、「小さなお店のつくり方 育児しながら起業編」「忙しいママでもラクラク作れるこどもが喜ぶお弁当」(辰巳出版)など出版社発行の書籍の編集も手がける。
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