2023.12.08
上用賀 待望の再開! 生まれ変わった馬事公苑を紹介します
2017年から7年にわたって休苑し、改装工事を行っていた馬事公苑がついに再開しました。2023年 11 月3〜5日に行われたリニューアル記念イベント期間の来場人数は、なんと合計6万5,000人。この日を待ち望んでいた区民の方も、多いのではないでしょうか。そこで早速、新生・馬事公苑をぐるりと一周。その魅力や、おすすめの穴場スポットをお伝えします。
世田谷で行われたイベントやワークショップなどの体験レポート。くみん手帖編集部およびくみんライターが参加した感想や、当日聞いたお話、エピソードなどをご紹介。
区民であれば誰でも、3軒以上で応募申請をすれば、草花の苗や種、樹木の苗木や肥料、鉢類などを助成してくれるという「3軒からはじまるガーデニング支援制度」が話題になっています。ガーデニングアドバイザーを派遣してくれるから、植栽管理や緑化プランも思い通りに。今回は、この支援制度に申請をした「三田用水第二分水会」を取材しました。 (くみん手帖編集部/増村江利子)
「3軒からはじまるガーデニング支援制度」は、地域の人が協力して、街並を花とみどりに溢れる景観にすることを目的に、緑化に関するアドバイスや資金助成が行われるというもので、一般財団法人世田谷トラストまちづくりが実施をしています。
2年間で最大5回のガーデニング・アドバイザーの派遣や、1軒につき4万円までの助成がされるというもので、助成対象となる“緑化資材”は、草花の苗や種、樹木の苗木、肥料や鉢など。区民3軒以上で構成されたグループであれば、誰でも応募をすることができます。
ただ苗や種をもらうということではなく、自分たちの暮らす土地の環境をよく観察しながら、ライフスタイルに合わせた緑化を考えながら実践することで、“通り”に愛着を持ち、ご近所さんとのコミュニケーションが増えるというプロジェクト。
ガーデニング・アドバイザーは得意分野もそれぞれ異なる6名の方。「三田用水第二分水会」は、植物生態コンサルタントの泉健司さんが担当されています。
小田急線下北沢駅から徒歩10分程度にある、北沢地区に暮らす「三田用水第二分水会」は、ご近所のみなさんで映画『天空の城ラピュタ』に出てくるラピュタの庭のような、鳥がさえずり、季節の移り変わりが美しい区画を目指そうと、「3軒からはじまるガーデニング支援制度」に応募しました。
今回は、ガーデニング・アドバイザー泉健司さんが3回目となる訪問をすることに。参加しているご近所さんも一緒に、庭先を1軒ずつまわり、丁寧にアドバイスをしていきます。
「この通りのみなさんは、それぞれの庭がとても特徴的。武蔵野の名残の植物が生き残っている貴重な区画でもあるので、昔ながらの野の花を残しながら植栽計画づくりからお手伝いしています。深刻に考えずに、どんな雰囲気にしたいかを考えることから始めればいいんです。園芸植物も雨水だけで育つ病害虫の少ない種類を中心に選べば、手間いらずの庭が楽しめます。」(泉さん)
ヘビイチゴも、ここに自生していた野生のものだと泉さんが話すと、みなさん興味深く話に聞き入ります。
「虫嫌いな方もいるかもしれませんが、まずはいろんなチョウチョがやってくる環境をつくってあげるといいですね。1種類だけの寄せ植えの場合には、黄色やオレンジの花ばかりだと気に入ってくれるチョウも限られるから、いろんな色を入れるようにするといいですね。イモムシが苦手じゃない人は、チョウの幼虫が好きな植物も植えて、お子さんと観察するのもいいでしょう。鳥が好きな人は飲み水用にお皿を置いたり、巣箱や実のなる木を植えましょう。鳥の糞から、野山のめずらしい植物も顔を出すはず。面積は小さくても、鳥が運んでくれたものを残して、より自然な生態系に近づけることもできるんですよ。」(泉さん)
この「3軒からはじまるガーデニング支援制度」を知った木村さんは、ご自宅のある通りにあるお宅全員に声を掛けたのだそう。
「以前からこの通りでは、余った鉢や実生から育った植物を、頂いたり差し上げたりし合っていたのですが、今回の活動で、コミュニティのつながりがさらに深くなったように思います。春になって、通りでいっせいに若葉や花が芽吹くのが楽しみです。」(木村さん)
木村さんのご自宅前でみんなで輪になって、泉さんのお話に時折笑いながら話を聞きます。
ひとりでもいいけど、みんなでやったらもっと楽しい。ガーデニングという共通の話題ができて、通りに花が咲き、立ち話にも花が咲く。
「3軒からはじまるガーデニング支援制度」の応募は、通年受け付けています。この機会に、お隣さん3軒以上のグループで、申し込みをしてみてはいかがですか?
この記事に関連するタグ:2014年2月の特集, まちづくり, ガーデニング, 世田谷トラストまちづくり
増村 江利子
国立音楽大学卒。Web制作、広告制作、編集を経て現在はフリーランスディレクター。一児の母。主なテーマは、暮らし、子育て、食、地域、エネルギー。毎日を、ちょっぴり丁寧に暮らしたいと思っています。
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