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くらしの世田谷

世田谷での暮らしを、よりよいものにするための情報。区民の衣食住に関わる取り組みやサービス、町の景観、子育て、町づくり、多世代交流の話など。

2014.02.18

多摩川の原っぱは、子どもの遊び場。「きぬたまあそび村」

「きぬたまあそび村」は、多摩川の広々とした河川敷で、水遊びや虫取りといった四季折々の遊び、また“原っぱ”という特性を生かした、泥んこ遊びや木登り、草すべり、七輪で焼く何でも焼き、夏には川遊びなど、日常では体験できない自然体験遊びができる場です。今年で15年目を迎える「きぬたまあそび村」に、遊びに行ってみませんか?

地域のパパたちがつくったツリーハウス

地域のパパたちがつくったツリーハウス

地域のみんなで作り続けていく、みんなの原っぱ

「きぬたまあそび村」の開園は、毎週水曜日と土曜日。11〜3月の開園時間は、10:30〜16:30まで(4〜10月は10:30~17:00)で、誰でも自由に参加することができます。通称“ぶた公園”となりの原っぱは、東急田園都市線二子玉川駅からバスで7分ほど。多摩川の河川敷にあるオレンジの「きぬたまあそび村」ののぼりが目印です。

2006年に国土交通省の「水辺の楽校プロジェクト」に認定され「せたがや水辺の楽校」が開校。きぬたまあそび村は、せたがや水辺の楽校の運営協議会の一員として活動しています。2012年には世田谷区と運用協定を結び、区と地域の人たちが一緒に場づくりと手入れをする、新しい公共のあり方を模索する「公設民営」の原っぱとなりました。

ここでの遊びは、子どもが自由に創造し、真剣に遊ぶ場として「自分の責任で自由に遊ぶ」ことが基本。子どもたちは遊具がなくても自然を相手に、のびのびと遊んでいます。ママたちも少し休憩。土曜日にはパパもたくさん参加して、ツリーハウスを建てるなど、場づくりに多くの人が関わっています。

目印になっている、オレンジ色の「きぬたまあそび村」ののぼり

目印になっている、オレンジ色の「きぬたまあそび村」ののぼり

ヒノキ間伐材の“ツリーシェルター”は木陰をつくってくれる

ヒノキ間伐材の“ツリーシェルター”は木陰をつくってくれる

風、水、火、土を体いっぱいに感じて遊ぼう!

豊かな河川敷に広がる「きぬたまあそび村」は、丸太ベンチ、自然の木陰を拡大するコンセプトの日除けであるヒノキ間伐材の“ツリーシェルター”が置かれるなど、自然のなかでのんびり過ごせる居場所になっています。

シンボルのようにもなっている“ツリーハウス”は、木に負担をかけない構造で作られた、地域のパパたちによる二代目。初代は、多摩美術大学の学生と子どもたちが協力して作られました。また、地下水を汲み上げている“遊べる井戸”はいつでも大人気。井戸から続く“トンボ池ビオトープ”は、水辺の植物や生き物のすみかとして、身近で自然観察のできる場所です。子どもたちが井戸で水遊びした水が、水路を通って供給される仕組みになっています。

子どもたちは、自然のなかで転げ回るようにして遊びます。ダンボールで草すべりをしたかと思うと、ツリーハウスでひと休み。遊べる井戸で勢いよく出てくる水の飛距離を競争してみたり、七輪焼きでマシュマロを焼いてほおばってみたり。そこにある自然を遊びに変える工夫が自然と身につきます。

地下水を汲み上げている“遊べる井戸”。どこまで飛ばせる?力比べ

地下水を汲み上げている“遊べる井戸”。どこまで飛ばせる?力比べ

子どもたちにとっては、その辺にあるものはすべて遊びの道具に

子どもたちにとっては、その辺にあるものはすべて遊びの道具に

遊び場づくりは、居場所づくり

この「きぬたまあそび村」を15年にもわたって支えてきた事務局代表の上原幸子さんは、「自分の子どもが育つ環境を変えたかった」と言います。

「せっかく自然の豊かな“河川敷”という場があるのに、平日は誰もいないので、子どもだけでは遊びに行きにくい、という状況でした。そこで、行けば誰かがいるという子どもの集合拠点となるプレーパークを、この河川敷につくりたいと思ったんです。」(上原さん)

助け合いながら子育てをすることが楽しいとも語ります。

「赤ちゃん連れで、みんなで焼き芋を食べたり、パンを焼いてみたり。子どもたちの情緒性や社会性を自然のなかで育てることはもちろんですが、火を囲んで会話が生まれ、お母さんたちの居場所にもなっています。」(上原さん)

天気のいい日には、夕方になると空が深いオレンジ色に染まって、富士山が見えるのだそう。育児の疲れも吹き飛びます、と話す様子が印象的でした。

きぬたまあそび村は、プレーリーダーのほか、プレイングスタッフや子育てサポーターが常時いるので、子どもだけでも行くことができる、地域の遊び場です。世田谷区の「自然体験遊び場事業」として、子育て真っ最中の親たちを中心に地域遊民が運営しています。

季節によって開園時間が異なるので、遊びに行く時はきぬたまあそび村のブログを要チェック!今度のお休みはお子さんと一緒に遊びに行ってみませんか?

焼き芋を焼いて食べたり、豚汁をみんなで食べたり。写真右が事務局代表の上原幸子さん[

焼き芋を焼いて食べたり、豚汁をみんなで食べたり。写真右が事務局代表の上原幸子さん[

ママたちが話している間も、子どもたちは草すべりを楽しんでいました

ママたちが話している間も、子どもたちは草すべりを楽しんでいました

「きぬたまあそび村」は、誰でも自由に参加できる場

「きぬたまあそび村」は、誰でも自由に参加できる場

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きぬたまあそび村
ピクニック広場(通称:ぶた公園)隣り

開園時間
11月〜3月:10:30〜16:30
4月〜10月:10:30~17:00

アクセス
二子玉川駅よりバス
・ 砧本村行き 都市大グラウンド前下車徒歩1分
・ 成城学園前行き 砧南中学校前下車徒歩5分
二子玉川駅より自転車10分(河川敷兵庫島経由)
二子玉川駅より徒歩20分(河川敷兵庫島経由)

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紹介者プロフィール

写真

増村 江利子

国立音楽大学卒。Web制作、広告制作、編集を経て現在はフリーランスディレクター。一児の母。主なテーマは、暮らし、子育て、食、地域、エネルギー。毎日を、ちょっぴり丁寧に暮らしたいと思っています。

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