ドイツビールの祭典「オクトーバーフェスト」が駒沢で初開催!

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オクトーバーフェストとは?

毎年ドイツのバイエルン州ミュンヘン市で開催されている世界最大のビールイベントです。1810年、当時の皇太子ルードヴィヒとザクセン皇女の結婚式を多くのミュンヘン市民が祝ったお祭りがきっかけとなったそうです。 毎年9月中旬から10月上旬に開催されており、毎年世界中から600万人以上の人が会場を訪れるドイツで大人気のビッグイベントです。

日本でのオクトーバーフェストは、毎年大人気で来場者数も年々増加し、先に開催された「お台場オクトーバーフェスト2013~SPRING~」では7万人もの方々が来場したそうです。駒沢オリンピック公園での開催は5/31~6/9の10日間で、8万人以上の来場を見込んでいるそう。お目当てのビールをゆっくり味わうには、早めのお出かけがよさそうですね。

駒沢会場の見どころ

会場では、「本場ドイツビール」「ドイツ製テント」「ドイツ製ベンチ・テーブル」「ドイツ民族音楽」「ドイツ民族衣装」など、本場ミュンヘン同様の仕様にこだわり、雰囲気満点。民族衣装のレンタル(女性のみ)、オリジナルグッズやミュンヘン直輸入のグッズの販売もあり、ますます気分を盛り上げてくれます。

そして、なんといってもビール片手にステージパフォーマンスを楽しめるのが「オクトーバーフェスト」の醍醐味。 先のお台場会場で大好評だった、「アントン・アンド・ザ・ファニーガイズ」が駒沢会場にも登場するそうです!演奏だけでなく、様々なパフォーマンスで会場のお客さんを笑顔にしてくれるという彼らのパフォーマンスに期待が高まります。

日本初上陸のビールは必飲!

ドイツビールの特徴は、原料に「麦芽、ホップ、酵母、水」しか使用しておらず、喉ごしよりも香りや味が楽しめるところ。日本のビールのようにキンキンに冷やすことはせず、8℃前後が飲みごろの温度だそうです。

今年、注目のビールは、世界のシェフ・ソムリエから構成されるiTQi(国際味覚審査機構)において3年連続三ツ星受賞の「ゾラホフ・ヴァイツェンヘル」や、明るい黄金色で、きめ細かい泡とバランスの取れたモルトとホップの苦味が特徴の「ハッカー・プショール ブラウマイスター ピルス」は、なんと1日限定5樽だそうです。その他にも、力強さ・芳醇・重厚ながら奥深い味わいの「パウラーナー セント・トーマス」やフルーティーな香りとコクが特徴の「バイエルンマイスタービール エーデルワイス」など、日本初上陸やオクトーバーフェスト初登場の樽生ビールやその他30種類以上の本場ドイツビールが味わえます。

ビールだけでなく、ジャーマンソーセージやアイスバイン(豚のすね肉のロースト)、プレッツェルも販売されていて、これらのドイツ料理はビールとの相性バツグン。女性に人気の伝統的なスイーツも欠かせません。

今年初開催となる駒沢会場。全10日間の開催と会期も長めなので、お仕事帰りや休日のお散歩ついでなど、ぜひ会場に足を運んでみてください!

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駒沢オクトーバーフェスト2013 開催概要
■日時:5月31日(金)~6月9日(日)
    平 日 16:00~22:00/土・日 11:00~22:00
■会場:駒沢オリンピック公園総合運動場 中央広場
■主催:オクトーバーフェスト実行委員会
■後援:ドイツ連邦共和国大使館/ドイツ観光局/バイエルン州駐日代表部/東京都
■協力:SKWイーストアジア
■ホームページ: http://oktober-fest.jp
■Twitter: https://twitter.com/oktoberfest1810
■Facebook:https://www.facebook.com/oktoberfest1810

下北沢でゴミ拾い。green bird下北沢お掃除

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green birdとは?

グリーンバードは「きれいな街は、人の心もきれいにする」をコンセプトに誕生した原宿表参道発信のプロジェクト。「KEEP CLEAN. KEEP GREEN.」を合い言葉に、いまや北は北海道から南は沖縄、さらにはパリやスリランカといった海外をも巻き込み、全48チームが活動する一大プロジェクトへと成長しました。主な活動は「街のそうじ」。各チーム、それぞれキャプテンを中心に、定期的に街のゴミ拾いのボランティア活動に従事しています。

毎週日曜日は「下北沢お掃除」の日

世田谷にチームを構えるgreen bird下北沢チームのキャプテンを務める大塚健一さんにお話しをうかがいました。

「下北沢で商店街の仕事やイベントをやっていた前代表がgreen bird表参道チームの活動をみて、同じ事を下北沢でもできないかなと考えたのがきっかけです」と下北沢チーム発足の経緯を教えてくれた大塚さん。普段はどんな活動を行なっているのか詳しく聞いたところ、「『ポイ捨てはカッコ悪いよ!』というメッセージをPRに掲げ、毎週日曜日に下北沢地域のお清掃を行っています。また、green bird各チームや、他ボランティア団体合同活動や、下北沢チーム独自のイベントなども行っています」とのこと。

参加者はgreen birdのロゴが入ったグリーンのビブスを着て、大通りや裏道など、集まった人数によって範囲を変えて下北沢の街のあちこちのゴミ拾いをしているそうです。お掃除しているとお店の人や通りすがりの方から「いつも、お疲れ様です」と声をかけられることもあるんだとか。

5月26日は「ごみゼロお掃除」の日

そんな毎週日曜日の「下北沢お掃除」の日ですが、今週末の5月26日はちょっと特別です。
「ごみゼロお掃除」として、下北沢チームはもちろん、日本全国のgreen birdチームが、それぞれの街で一斉にお掃除をするそうです。お掃除に必要な道具等はgreen birdで用意してくれるそうなので、みなさんも、下北沢の街をお散歩がてら、お掃除に参加されてみてはいかがでしょうか? 当日の飛び入り参加でもOK!とことです。

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「下北沢ごみゼロお掃除」概要

■日  時:2013年5月26日(日)
■集合時間:13:00(※11:00の時点で雨が降っている場合は中止)
■集合場所:小田急小田原線・京王井の頭線 下北沢駅北口 ピーコック前
■道具など:掃除に必要な道具類は、すべてご用意いたします。動きやすい楽な服装でお越しください。
■詳しくはgreen bird下北沢チームのホームページをご覧ください。
http://www.greenbird.jp/team/shimokita/activity.php

昭和30年代の空気を物語る『上を向いて歩こう展』

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「上を向いて歩こう」の奇跡

 「上を向いて歩こう」が伝説とまで言われるようになったのには、大きく二つの要素があります。ひとつは3人の時代の寵児によってつくられた曲であること。そしてもうひとつは、「SUKIYAKI」という曲名で、海外でも大ヒットを記録したことでしょう。

 中村八大氏作曲、永六輔氏作詞、歌ったのは言わずと知れた坂本九氏です。「上を向いて歩こう」が初めて披露されたのは、ジャズピアニスト中村八大氏の第3回リサイタルでのこと。中村氏はすでに活躍中のジャズピアニストでしたが、永氏は売り出し中の放送作家、坂本氏はロカビリーで人気が出始めた歌手でした。この後、永氏が伝説的テレビ番組の「夢であいましょう」をはじめ大活躍して名を馳せるのはご存知のとおり。坂本氏もこの曲のヒットを機に、次々とヒットを飛ばすミュージシャンになっていきます。

展示では、高度経済成長や安保闘争といった歴史的背景のもとに、この曲の成り立ちを再現。ほかにも「夢で会いましょう」の台本の一部を公開しているほか、坂本九氏のCDが試聴できたり、永六輔氏の著書も手にとって見ることができます。

復興を印象づける曲に

 また「上を向いて歩こう」は、「SUKIYAKI」の曲名でアメリカのビルボードチャートで1963年6月15日付に週間1位を獲得したのを皮切りに、世界数カ国でヒットします。この曲がいかに新鮮な印象で受け入れられたのか、著名人の感想なども紹介されています。敗戦国のイメージが濃かった日本にとっては快挙で、再び海外に受け入れられる大きな一歩になったことがうかがえます。

時代ごとに受け継がれてきた名曲

 さらに、「上を向いて歩こう」は各時代ごとに、さまざまなミュージシャンに歌い継がれてきました。なかでも故 忌野清志郎氏がライブでこの曲を歌い続けたことは音楽好きの間ではよく知られています。
 また、大災害に際した日本人がこの曲を歌って互いを励まし合った事例も数多く紹介されており、改めてこの曲の大きさ、普遍性に気付かされます。

すでに4月下旬から公開中で、6月末まで開催していますので、一度足を運んでみてはいかがでしょう? 会場では、より詳しくこの曲について知ることができる書籍やCDも販売されています。

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「上を向いて歩こう展」概要

[開催日]2013年4月20日(土)~6月30日(日)
[会場] 世田谷文学館2階展示室
[休館日] 毎週月曜日(ただし4月29日、5月6日は開館、翌日休館)
[料金]
一般=700(560)円
高校・大学生=500(400)円
小・中学生=250(200)円
65歳以上、障害者手帳をお持ちの方=350(280)円
※( )内は20名以上の団体料金
※「せたがやアーツカード」割引あり
[無料観覧日情報]
6月1日(土)は烏山下町まつりのため無料観覧日です

用賀にオープンしたマルチカルチャースペース「サラダボウル」

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「サラダボウル」とは?

用賀駅と二子玉川駅の間に位置する環八沿いに、マルチカルチャースペース「SARAD BOWL(サラダボウル)」が5月7日にオープンしました。グラフィックやプロダクトのデザイナーとして活躍しているLABORATORIAN(ラボラトリアン)が主催しています。10数年使われていなかったビルをリノベーションして完成したスペースは、大きな窓で広々とした空間が特徴です。サラダボウルには、それぞれの得意を集め、そこで新しい文化を築いていくという意味が込められています。ここでは、様々なイベントやワークショップ、子ども向けのアートスクールなどを展開していく予定です。

5月18日オープニングパーティ開催

サラダボウルが入居するビルでは、今週末5月18日(土)に、オープニングパーティ「Grand Open Day!」を開催します。当日は、1970年代からの東京での波佐見焼きの販売や器の歴史を「HASAMI TO TOKYO」と題して、展示や器の販売を行います。また、6月に新しくアトリエをオープン予定のトトスクキッチンが1日限定で開店して、季節の素材を鮮やかに盛り合わせた1プレート料理が食べられます。誰でも参加できるので、足を運んでみてはいかがでしょうか。

◇833ビルディング Grand Open Day!詳細◇
日程:2013年5月18日(土)17:00〜22:00 (L.O 21:00)
場所:〒158-0098 東京都世田谷区瀬田4-29-11 833ビルディング
問い合わせ:03-6411-7522

レンタルスペースの利用者募集中

サラダボウルでは、様々なイベントやワークショップを通じて、新しいことを学び、独自の表現を楽しみ、共有していく場として展開していきます。ここでは、イベントの開催や、教室・ワークショップを開きたい方、撮影等のスペースとして、幅広く利用者を募集しています。一つひとつの素材を活かすサラダボウルのような空間で始まるアートスクールやワークショップに、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

おいしい・楽しい・かわいい? 世田谷で学ぶ、ふぐ三昧の1日

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親孝行から始まった「世界ふぐ協会の活動」

4月18日、IID 世田谷ものづくり学校にて、「世界ふぐ協会」によるふぐ三昧のイベント「TOKYOふぐ・プチフォーラム」の第二部が開催されました。イベントの内容に触れる前に、そもそも「世界ふぐ協会」って何?という素朴な疑問が浮かぶのではないでしょうか。

世界ふぐ協会会長は、設立者でもあるわたなべゆかさん。行政書士が本業ながら、ふぐに関してはなみなみならぬ愛情を持っておいでです。というのも、この世界ふぐ協会設立のきっかけは親孝行。昨年10月の東京都ふぐの取扱い規制条例の改正で東京の飲食店では身欠きふぐ(有毒部位が確実に除去されたふぐ)を扱えるようになったものの、その条例は全国共通なわけではありません。

そこでわたなべさんは、千葉県内で料亭を営んでいるお父さんの「ふぐをお店で出したい」という願いを叶えるべく、「世界ふぐ協会」を立ち上げました。この協会の活動を通してふぐが身近な食材になれば、条例改正に向けて弾みがつくはず、というわけです。

世界ふぐ協会では、昨年も下北沢でふぐの食べ歩きイベントの企画や、ふぐを食べる女子会を行い、ふぐファンを広げる活動をしてきました。

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ふぐから見える日本の歴史

今回の「TOKYOふぐ・プチフォーラム」は、二部構成での開催。第一部は実演と実食をメインに料亭で行われ、平日の昼間にも関わらず、14名もの人が参加しました。IID世田谷ものづくり学校に場所を移しての第二部も、27名の参加者が集まりました。まず始めはふぐについての講義。全く未知だったふぐの世界を垣間見る、大変楽しいお話が進んでいきました。

参加者は、ふぐについては初級者がほとんど。講義の導入ではまず、ふぐは「食べておいしい、知って楽しい、飼ってかわいい」と三拍子揃った希有な存在なのだと、わたなべさんが、力強く宣言しました。この日は日本最大のふぐ団体「下関ふく連盟」の事務局長・時田詩夕さんも加わり、ふぐ食の歴史についてのお話をしてくださいました。

驚くべきことに、縄文の遺跡からもふぐの骨は発見されるそう。つまり、6,000年も前から日本人はふぐを食べてきたのです。「有毒部分を器用に取り除いてでも食べたいという日本人のマメさを感じますよね。ふぐを食べることで日本人が食べることに対して培ってきた文化や歴史、技術の進化をたどれるのです」とわたなべさんは言います。中国から渡来した食べ物が多い日本において、ふぐ食はオリジナルな日本の食文化なのだと初めて知りました。

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「てっさひき」に初挑戦

休憩をはさんで後半では、時田さんが身欠きふぐのてっさのひきかたを実演してくださり、参加者も実際にてっさひきを体験しました。

一匹6,000円程度で買える身欠きふぐは、家族4人で分け合ってちょうどいい量。お値段的にも量的にも、自分でさばいてふぐパーティー、なんてことは意外と身近なのです。
 まずは時田さんの包丁さばきを拝見。パック詰めされた身欠きふぐの薄皮をとり、丁寧に3枚に下ろし、そこからてっさにひいていきます。ひいた身は、盛りつけも大事。お皿にきれいに並べると、高級料亭のお皿を眺めているようで見とれてしまいました。

「ではみなさん、やってみましょう」と時田さんに声をかけられ、皆、おそるおそるさくになったふぐの身に包丁を入れはじめました。「ちょっと包丁を立てるようにして、そこからは無理にひかないで」などと声をかけられながら、参加者それぞれが包丁をぎこちなく動かしました。結果、皿の中のてっさは、整然と並んでこそいませんでしたが、細ねぎを添えたら、すっかりそれらしくなりました。

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食べ方いろいろ、ふぐの味わい

てっさが机に並ぶと同時に、ふぐの炊き込みご飯、山口県の日本酒まで並び、ここから宴会気分の楽しい交流会となりました。実際に自分たちでひいたてっさのお味はというと、淡白ながらもうまみがぎゅっとつまっている感じ。細ねぎをふぐの身にはさんで、ポン酢醬油や少しぴりっとした辛みのあるたれにつけて口に運ぶと、噛むほどに魚と肉の中間のようなおいしさがじわっと広がっていきます。河の豚と書いて「ふぐ」を今更ながら実感しました。

最後に、参加しているみなさんにもお話をうかがうと「ふぐには毒があるからと避けてきましたが、こんなに簡単に安全に味わえるんですね」「ふぐがおいしいのは知っていたけれど、こんなに歴史や文化の話がおもしろいなんて意外。自分で切って食べるふぐは格別でした」など、ふぐの世界に足を踏み入れたばかり、といったコメントが多い中、「世界ふぐ協会が主催する下北沢でのイベントで、ふぐの子のピザを食べて以来、ふぐイベントがあれば参加しているんですよ」なんていうふぐの魅力にはまりつつある女性もいらっしゃいました。
 世界ふぐ協会は、じわじわとふぐの「食べておいしい、知って楽しい、飼ってかわいい」魅力を広めているのだと、参加者の満足げな顔が証明していました。

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「ふぐだから語れる日本の食文化の奥深さや、歴史的背景など、おいしさ以外の魅力もたっぷりあるからふぐはすごい。東京を中心にふぐを食べる文化を盛り上げていくことが、身欠きふぐの解禁だけでなく、日本の食文化の理解につながるんです」と、わたなべさんの目標は親孝行にとどまりません。「4月で一旦ふぐ漁の季節は終わるのでイベントは少し休んで、11月からまたふぐを広めるイベントをしていきたいですね。ふぐは、種類によってリーズナブルなものもあるし、食べ方もいろいろ。特にふぐになじみのない若い世代に上手にアピールしていきたいです」と意気込みます。掘ればまだまだ深そうなふぐの文化や歴史、科学に食べ方。飽くなき探求を続ける「世界ふぐ協会」の今後の動向が楽しみです。

 

世界ふぐ協会
http://globalglobefishassociation.org/

渡部由佳(世界ふぐ協会・会長)
1982年生まれ。行政書士。実家は千葉で和食居酒屋を営む。
2012年7月、東京都ふぐ取扱い条例一部改正を契機に「世界ふぐ協会」を設立。多くの飲食店従事者にフグ条例改正をお知らせし、同時に日本の食文化の代表でもある「ふぐ食」を多くの方々に紹介するため活動を開始。
千葉、埼玉、神奈川でも「身欠きふぐ」条例を改正すべくフグ盛上げイベントを開催中!
その他、行政書士としてNPO法人、社団法人等の設立サポート、地域の方々に向けて遺言・成年後見セミナー等を行っている。

経堂から地域を巻き込み世界へ。パクチーハウス東京佐谷さん

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世界初のパクチー専門店
コンセプトは「交流する飲食店」

世田谷くみん手帖(以下、せたみん):パクチーハウスは、どんなお店ですか?
佐谷:パクチーハウスは世界初のパクチー専門店で2007年に開業しました。すべてのメニューにパクチーが入っているのが特徴です。それに、メニュー名にはダジャレを効かせています。驚くかもしれませんが、サラダも揚げ物も、ご飯もデザートにもパクチーが入っていて、パクチー入りのドリンクもあります。もう一つの特徴が、「交流する飲食店」をモットーにしていること。うちでは100パーセントの人が笑顔ですよ。
せたみん:以前食べにきたとき、お客さんが和気あいあいとしているのが印象的でした。どうしてパクチーに特化しているんですか?
佐谷:社名が「旅と平和」というのですが、旅人は平和を創るというテーマを旅を通じて思い付き、それを修士論文にもまとめています。私自身世界中を旅してきて、どこにでもパクチーがあったんですね。パクチーって日本ではあまり馴染みがないけれど、世界中どこでも食べられている。パクチーは食を通じた異文化理解、さらに平和の第一歩だと思って。パクチーを知っている人は「旅人」というフィルターから、旅の感覚で非日常な体験ができるお店にしたいと思いました。
せたみん:交流する飲食店というコンセプトも秀逸ですね。
佐谷:私、学生の頃から宴会幹事をしていたんです(笑)。日本人はパーティーが苦手と思われるけど、それは条件と環境によって変わります。宴会なら、乾杯の声を出して、ジョッキをぶつければ、最初のペアがバラバラになって、打ち解ける。入り込める仕掛けがあると、交流が始まるんですよね。
せたみん:宴会の魅力ですね。
佐谷:パクチーハウスを立ち上げた2007年頃は、飲食業は個室・膝付きの接客がスタンダードでした。でも個室だといない上司の愚痴になってしまう。パクチーハウスはあえて2人席はなく、4人席に相席してもらうんです。それは、相席になる理由を作って、お客さん同士でコミュニケーションが生まれるきっかけを用意しているんですよ。

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世田谷に日本・世界中からお客さんが集まる

せたみん:どんなお客さんが来ますか?
佐谷:20~30代の女性が多いですね。世田谷区の人が3~4割。残りは関東圏で、稀に県外・海外からも。以前ロイターで紹介されたこともあって、マンダリンホテルのコンシェルジュから電話がかかってきて、イタリアの2人が来店したいという事もありました。mixiやFacebookなどのSNSを活用しているのも強みですね。SNSで一緒に行った人と別のコミュニティも広がっていきますし、新たなお客さん同士のつながりも生まれて、リピーターさんも多いです。
せたみん:経堂に立ち上げた理由は?
佐谷:もともと桜新町や砧に長年住んでいて、世田谷には馴染みがありました。世田谷は住みやすさが魅力で、あと10年は住むだろうと思っていました。それで、お店を出すなら、根本にコミュニティがあって、家の近くに職場やお店があるのが理想だったんです。それで、世田谷がいいなと思って物件を探して、経堂のこの物件に出会えました。パクチーハウス東京がある農大通りはお店も多くて、農大の学生など人の通りも多いですね。

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100%人が笑っているオフィスに価値がある
東京初コワーキングスペース

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せたみん:パクチーハウス東京の下には、打ち合わせスペースなどを共有しながら独立した仕事を行う共働ワークスタイルのコワーキングスペースがあると聞きました。
佐谷:東京初のコワーキングスペースを、2010年7月にはじめました。オフィスって規模が大きいほどうつ病が流行っていて、仕事がつまらないという人も多い。そういう現状を知って「100%人が笑ってるオフィス」に価値が有るなと思ったのがきっかけです。パクチーハウス東京と同じビルの1階上にあります。集まるメンバーは、業務内容はそれぞれ異なり一緒に仕事をするわけではないけれど、他の人に聞けばすぐ聞けることを、自分でうじうじ考えなくてもよいし、噛み砕いて理解し合えたり、問題になる前に解決することができたりしますね。
せたみん:どのような方が利用されているのですか?
佐谷:一般のコワーキングで働く人は、IT系の人が多いといわれますが、ここはフリーランスの人や、少人数で会社を経営している人、ライター、編集、会計士、営業、大学講師、シェアハウス経営など、色々な方が利用しています。だいたい20人ほど。年齢は30~40代が多くて、50〜70代もいますね。始めた当初は遠くから通う人もいましたが、最近は世田谷区の近所の人が多いです。一緒にいろいろな仕掛けをしていて面白いです。

経堂を盛り上げる言い出しっぺに
地域のものを発見してシェアする世田谷シャルソン

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せたみん:佐谷さんは実にさまざまな仕掛けをしていますが、もう一つ2月の東京マラソンの同日に開催された「世田谷シャルソン」について教えてください。
佐谷:きっかけはフランス・ボルドーで行われるメドッグマラソンに参加したことです。なんと給水所にワインがあって、ワインを飲みながらぶどう畑を走るマラソン大会でした。マラソンなのに立ち止まることがすごいなと思って。毎年テーマがあって、仮装が義務なところも面白い。これを日本でもやりたいなと思いました。大きい大会というよりも、1店舗でマラソンを仕掛けられないかなと思ったんです。経堂を盛り上げる言い出しっぺになってみようと。ただお店を出店して終わりではなく、経堂という地域に店を作ったのだから、地域とコミュニケーションをしようという気持ちがありました。地域のものを発見してシェアしましょう、というのがテーマでしたね。
せたみん:なるほど。世田谷シャンソンはどのようなマラソン大会なのですか?
世田谷区内でおもしろい物を見つけた人が勝ち!といういたってシンプルな大会です。会場の規模からパクチーハウスから50人。近所にあるお店のブルックリンダイナーから30人を定員として集めました。給水・給電ポイントを今年は7箇所設けて、すごく盛り上がりましたね。ご当地シャルソン協会というのを立ち上げていて、世田谷以外にも今年は30地域に広がっています。昨年、他の地域のシャルソンに私もランナーとして参加しているのですが、旅のガイドブックに載っていないような店や人に出会える体験は楽しいですよ。人にも出会えるし、その他の事業のつながりも生まれます。

広く伝えて楽しくやっていくのがポイント
これからも色々仕掛けていきたい

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せたみん:佐谷さんはすごくユニークですね。仕掛けをするときのポイントはなんですか?
佐谷:小さくてもきちんとやることと、広く伝えることが大事ですね。動かすのはだれでも一緒にできる。その仕組みを使って楽しくやっていけるのが大事。そんなアイディアで社会を変えていきたいですね。
せたみん:今後の夢を教えてください。
これからは、国内・海外にシャルソンを広めていきたいですね。コワーキングも利用してほしいです。思いついたら即行動するタイプなので、これからも色々しかけていくと思います。くすぶっている人をそそのかしていきたいですね。
せたみん:最後に。経堂の魅力をお願いします!
経堂には魅了的な人達が多いですよ。濃いコミュニティもあります。そして、そのコミュニティをつなげていこうという意思ある人がたくさんいます。ぜひ遊びにきてほしいです。そしてできれば住みついてほしいです(笑)。

佐谷恭

1975年神奈川県秦野市生まれ。幼い頃から積極的に国際交流をし19歳から旅を始め、現在までの訪問国数約50カ国。2007年それまでの旅の経験を日本社会に還元するため「旅人が平和を創る」という信念のもと株式会社旅と平和設立。2007年”交流する飲食店”パクチーハウス東京設立。2010年7月”パーティするように仕事する”PAX Coworkingを立ち上げた。著書に『ぱくぱく!パクチー』(情報センター出版局)、『つながりの仕事術「コワーキング」を始めよう』(共著、洋泉社)、『みんなで作るパクチー料理』(スモール出版)。