2022年2月27日まで、砧公園内の世田谷美術館でグランマモーゼス展が開催されています。生誕160年を機に特別に企画された本展は、国内で開催される回顧展としては16年ぶり。最初期の作品から100歳で描いた絶筆、また愛用品ほか関連資料まで、日本初来日を含む約130点が展示されます。(観覧は、日時指定制となっています。詳しくは下リンクよりご確認お願いします。)
グランマ・モーゼスって、どんな画家?
モーゼスおばあさん(グランマ・モーゼス)の愛称で親しまれ、アメリカ人なら誰もが知る国民的画家、アンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼス(1860-1961)。無名の農婦から、70代で本格的に絵を描き始め、80歳の時ニューヨークで初めての個展を開きました。彼女の描く“自然と調和して生きる人々の幸せな風景”は、当時、第2次世界大戦とその後の東西冷戦で疲弊した人々の心を癒し元気をあたえたといわれています。
モーゼスおばあさんの温かいまなざしを感じながら、素敵な100年人生をたどれる
会場は、モーゼスの生涯を作品でたどる第1章、農村での日々の暮らしを描いた作品による第2章、季節ごとのお祝いがテーマの第3章、そして、101歳の誕生日を目前に描いた最後の作品に至る第4章からなります。また、会場には彼女が画を制作するときに実際に使っていたテーブルや画材も展示されています。特に空になったピーナッツバターやコールドクリームの空き瓶を使った絵の具入れや筆洗からは、素朴な生活を愛した彼女の人柄がしのばれます。
画と共に紹介される彼女の言葉も味わい深いものがあります。「いまですら、私は年よりではないですし、そう考えたこともありません」「人生とは、私たち自身がつくりだすもの。いつもそうでしたし、これからもそうなのではないでしょうか」などは、人生100年時代を迎えつつある現代人に語りかけているようです。モーゼスおばあさんの自然や人に対する温かいまなざしが第2次世界大戦で疲弊した人々の心を癒したように、世界がまた大きな不安にさいなまれている今だからこそ、モーゼスおばあさんの励ましが必要なのかも知れません。
出品作に登場するアップル・バターをつかったデザートが併設レストランで味わえる
グランマ・モーゼスの代表作のひとつともいわれる「アップル・バター作り」は、彼女が暮らした村での晩夏の恒例行事、アップル・バター作りの工程を楽しく描いた作品です。
アップル・バターは、リンゴとアップル・サイダーと呼ばれる果汁を煮詰めて作る、村の大切な保存食です。画面にはリンゴを摘む人々、皮をむく人、深鍋の中をかき混ぜる人等々、様々な作業にいそしむ人々が描かれています。右前景の赤いレンガ造りの家は、一家が子育て期を過ごした米バージニア州の邸宅だといわれています。
展示期間中に限り、併設のレストラン、ル・ジャルダンでは「“ジェニーさんのリンゴ畑 AppleButter”を使用した企画展コラボメニュー」を味わうことができます。作品でも味覚でもモーゼスおばあさんの幸せな世界を楽しめる「グランマ・モーゼス展」にお出かけになりませんか?
開催概要
会 期 2022年2月27日(日)まで
※日時指定制 《日時指定券のご予約・ご購入はこちら》
招待券・招待状はがきをお持ちの方も日時指定が必要です。
11月20日(土)~12月28日(火)ご入場分:10月26日(火)12:00より受付
1月4日(火)~1月30日(日)ご入場分:11月25日(木)12:00より受付
2月1日(火)~2月27日(日)ご入場分:12月25日(土)12:00より受付
開館時間 10:00~18:00(入場は17:30まで)
休 館 日 毎週月曜日(祝・休日の場合は開館、翌平日休館)、12/29(水)~1/3(月)
※1月10日(月・祝)は開館、翌1月11日(火)は休館
会 場 世田谷美術館 1階展示室
アクセス https://www.setagayaartmuseum.or.jp/guide/access/
観 覧 料 一般:1,600円、65歳以上:1,300円、大高生:800円、中小生:500円
※障害者の方は500円。ただし小中高大生の障害者は無料。介助者(当該障害者1名につき1名)は無料。
主 催 世田谷美術館(公益財団法人せたがや文化財団)、東映、BS-TBS、朝日新聞社
後 援 アメリカ大使館、世田谷区、世田谷区教育委員会、TBSラジオ
協 力 ギャラリー・セント・エティエンヌ、ニューヨーク、日本航空
協 賛 損保ジャパン、NISSHA
お問合せ先 ハローダイヤル 050-5541-8600 TEL 03-3415-6011(代表)
世田谷美術館併設のル・ジャルダンのグランマ・モーゼス展コラボメニュー
世田谷美術館に併設するフレンチレストラン ル・ジャルダンでは、グランマ・モーゼス展に合わせて、コラボメニューを提供しています。まるで、グランマ・モーゼスの世界と秋冬の彩りを感じることができる、1日20食限定のフルコースメニューです。企画展を鑑賞した後は、砧公園の自然を一望できるル・ジャルダンで、すこし贅沢なランチはいかがでしょうか。
アミューズ
~ポテトチップス~
モーゼスの「アップルバター」「ポテトチップスで事業展開」は、有名なため、その2つをアレンジした一皿。シート状に加工したアップルバターとトマトが乗り、これにメープルシロップが絡みます。チップスを手で割りながら食べると、サクサクの食感とほんのり甘さが広がります。
オードブル
~旬の海の幸と山の幸を使用したサラダ仕立て~
旬の野菜、海の幸を取り入れ、彩り良い「風景画」、「刺繍やキルティング」等をイメージした一皿。旬の野菜とエビやホタテなどの海の幸に、フルーツのジュレ、そしてキルティングに見立てた一筋の苺のソース。これをよく混ぜて口へ入れると、魚介のおいしさとともに甘酸っぱく爽やかな風味を味わうことができます。
スープ
~ニューイングランド風クラムチャウダー~
ニューイングランド地方で有名な「クラムチャウダー」を季節に合わせた「濃厚な食べるスープ」に仕立てています。秋冬にはぴったりの温かいクラムチャウダー。濃厚なソースの中には、季節の野菜と肉厚で弾力のあるホンビノス貝。パンをちぎり、クラムチャウダーに浸しながら食べるとお腹も満足です。
魚料理
~鱈(たら)のヴィエノワーズ~
ニューイングランド地方でロブスターと並んで人気がある魚介類のコッド(鱈)を使用し、淡泊で脂肪の少ない身にバターを使った衣をまとわせ、ヴィエノワーズ(ウィーン風)に料理。サーモンの白子がかくし味に使われています。
バター衣をまとったコッドをバターとほうれん草のソースと絡めて食べます。サクサク感と、バターとコッドの織りなすやさしい味わいを、噛むほどに楽しむことが出来ます。
肉料理
~ウズラのロティ きのこのソテー添え~
11月~2月はジビエの時期でもあるため、フランスでよく食べる食用鳥の「ウズラ」を使用しキノコとフォアグラの香るソースで仕上げた一皿。
シェフによって絶妙な加減で火をとおしたウズラ肉は、ジビエ本来の肉の柔らかさを伝えてくれます。秋らしいキノコ、香ばしいフォアグラソースでいただきます。
デザート
~ジョニーケーキとインディアンプティング~
アメリカを代表するケーキ「ジョニーケーキ(コーンブレッド)」と感謝祭によく食される「インディアンプティング」をアレンジしたデザート。
アップルバターの上に、インディアンプティングのアレンジデザート、ローストピスタチオのアイス、チーズムース、ぶどうなどがのった豪華なデザート。濃厚なアップルバターは、どのデザートとからめても相性がとてもGOODです。
セタビカフェでもコラボメニューが楽しめます
地下1階のセタビカフェでも期間限定でグランマ・モーゼスにちなんだメニューが楽しめます。
焼きリンゴのデザートガレットメイプルシロップ添え
グランマ・モーゼスの顔のイラスト入りクッキー