甘酒の振舞に昔遊び体験「次大夫堀公園民家園」お正月の催し

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クリスマスがおわり世間は一気に年末モードへ。2012年も残りわずかとなりましたが、くみんの皆さまにとっての今年1年はどのような年だったでしょう?よかった事、悪かった事、いろいろあったことと思いますが、きちんと今年を締めくくり、心新たに新年を迎えたいものですね。

元旦に、神社やお寺へ初詣に訪れる方は多いことと思いますが、喜多見にある次大夫堀公園民家園では、その元旦に開園して主屋を解放します。甘酒の振る舞いや、正月飾りの行事の解説が行われ、また、遊びコーナーでは、「ベーゴマ」「カルタ」「羽子板」「けん玉」「竹馬」などの昔懐かしい遊びを体験することできます。さらに、紙芝居コーナーも用意されています。

この行事は、民家園行事の一環として行われているものです。毎年、初詣に訪れた人々が、帰りに民家園に立ち寄って、甘酒を飲んで元旦をお祝いして楽しまれています。大人にとっては、昔よく遊んだ「ベーコマ」「竹馬」などは懐かしく、子供や若者など、昔の遊びを知らない人にとっては、親などが昔馴染んだ遊びを楽しむことができ、園内の人々の雰囲気だけでも、昔懐かしい正月気分を味わうことができます。

次大夫堀公園民家園では、年中行事として「秋の茶会」「俳句作り」「こどもの日」「七夕飾り」「菊の展示」「手作り市」そして「元日開園」を行っていて、訪れた人が参加できるようになっています。また、「民間暦」として、昔の農村で一年を通じて行われていた様々な行事を、その時期に合わせて再現していて、開催中は自由に見学することができます。

元旦の催しの開催日時は、2013年1月1日10時〜15時30分です。民家園関係者による正月飾りの解説は、11時〜11時30分の予定です。

ぜひお近くの方はお正月の参拝の後、民家園まで足を運んでみてはいかがでしょうか。また、正月以外にも催物が定期的に開催され、世田谷散歩とともに、訪れてみるのもお勧めです。他にも、世田谷区にある岡本民家園でも、お正月の催しなどが行われていますので、訪れてみてください。

昭和女子大生による企画コラボ「ピクニックランチボックス」

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世田谷美術館の地下にあるカフェ「SeTabi Café (セタビカフェ)」では、カフェのテイクアウトメニューの1つとして、カフェのオープンに合わせて昭和女子大学の学生とコラボレーションして企画した「ランチボックス」があります。砧公園が隣接しているというカフェの立地を活かして、ランチボックスを片手に、自然の中でピクニックを楽しんでもらいたいという思いを込めて「ピクニックランチボックス」という名前をつけました。

前回の春メニューでは、カフェの看板メニューのガレットがフランス ブルターニュ地方の郷土料理だったことから、ランチボックスもブルターニュを意識したメニューにしていましたが、今回は、世田谷美術館が多くの作品を所蔵している画家「アンドレ・ボーシャン」に焦点をあて、彼が絵の題材としてフランスのトゥーレーヌ地方の日常風景を好んだということに因み、トゥーレーヌの郷土料理を参考にしたメニューも加えました。特徴は、果物を加えることと、森があることから、きのこやジビエもたくさん使うことです。そして、今回のメニューは4種「生ベーコンとプラムの煮込み」「ポテトサラダとキノコのマリネ」「秋野菜のソテー タップナード添え」「いちじくのファーブルトン」としました。

今回のランチボックス企画にあたっては、前回かかわった学生数名が主力メンバーとなり全体をひっぱる他、同ゼミの3年生も加わり、次年度に向けた勉強も兼ねてのメニューの企画会議に参加したり、広報やPR活動に力を注いだそうです。

学生に話を聞くと「春のピクニックランチボックスと同じくらい美味しいものができるのか、テーマ決めから不安があり、メニューも新鮮味を出すことに苦労しましたが、今回しかできないものができました」とのこと。前回はメインに鳥肉を使用していたため今回は豚肉に変更するなど、工夫もされています。

「チラシを配っているとき、前回のランチボックスを召し上がった方とお話ができたことが嬉しかったですし、これからもこの企画が続いて、もっと多くの人達に知ってもらい、是非カフェの名物になってほしいと思っています。また、学科の名物企画にもなり、多くの後輩たちに関わってほしいです。今回、3年生と一緒に活動ができ嬉しかったです」。
ランチボックスは12月2日まで発売しています。ぜひお召し上がりください。

美味しいコーヒーで三宿をより幸せに。NOZY COFFEE能城さん

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美味しいコーヒーで三宿の暮らしをより幸せに

世田谷くみん手帖(以下、せたみん):コーヒー店をつくるきっかけは?
能城:大学時代にコーヒー屋で働いていたことがきっかけで、いつかカフェを開きたいなと思いはじめました。そこでカフェ巡りをしているなかで「フェアトレード」という言葉と出逢い、大学の研究でエチオピアのコーヒー豆の生産者の状況についても学びました。
せたみん:なるほど。
能城:フェアトレードとは生産者からフェアな価格で豆を購入するものですが、生産者を救うといってもしっかり美味しいものが適正な価格で提供されるのが、ちゃんとしたフェアトレードだと感じたため、カフェではなくコーヒー豆を売るお店をつくろうと思いました。
せたみん:それで自分のお店を?
能城: はい、ただフェアトレードコーヒーといっても、お客様に生産者が大変で・・・という見せ方ではなく、むしろ「これすごく美味しくないですか?」と言い伝えたかったんです。しっかりとした価格帯で美味しいものには対価を払うという意識を広げていけば、消費者も美味しいコーヒーが飲めてうれしいし生産者も喜ぶ状況がつくれるんじゃないかと。そして、そのひとつの解決策が、お店でブレンドしないコーヒーを出すことでした。コーヒーはブレンドされることによって産地が分からなくなる側面もあるので。
せたみん:シングルオリジンというのはなんでしょうか?
能城:言葉の定義でいうと野菜でいうと「◎◎さんちでとれた野菜です」ということなので、だからそれだけで美味しいという話ではありません。でも、それが美味しければ何かの理由があり、またそれを知ることができます。

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コーヒーをしっかりと味わってもらえる場所を探し三宿へ

せたみん:それからどういう流れでコーヒー屋さんをつくられたんですか?
能城:大学4年のとき、大学の近くの湘南台に場所を間借りして、朝だけテイクアウトコーヒーを売るコーヒースタンドをはじめました。そこは半年ほど続け、大学卒業後の2010年8月に三宿店をオープンしました。
せたみん:場所を三宿に選んだことには理由があったんですか?
能城:三宿を選んだのは、そんなお店のコンセプトをしっかりと受け取ってくれる消費者はどこにいるんだろう?と思って探したどり着いた答えでした。たとえば渋谷のど真ん中であれば、コーヒーは売れたとしても味やメッセージまで受け取ってもらえるのか分からない。カフェでなくコーヒーショップにこだわりたかったので、時間をつぶすために来てもらうことももちろん良いのですが、しっかりコーヒーを味わってもらいたくて、駅からも遠い三宿エリアならわざわざ足を運んでもらう必要がある分、期待をもって来てもらえると。
せたみん:お客様にはどのように広がっていったんですか?
能城:はじめはどれだけ来るかはわからなかったので、オープンから10日間で無料券を撒いたんですが、オープン当日と翌日だけで1000人以上の方に来ていただけました。それから少しずつ雑誌に取り上げていただいたりし、今はカフェやレストランにも豆を卸しています。
せたみん:近隣の方はどのようにNOZY COFFEEを活用されていますか?
能城:このエリアには暮らしに対する意識の高い方が多くいらっしゃり、近隣の方には毎朝コーヒーを飲みに来てくれる方や、毎週豆を買いにきてくれるお客様もいます。コーヒーを楽しむだけでなく知りたい学びたいと思われている方がいらっしゃるのでセミナーも開いています。ぼくたちは美味しいコーヒーを淹れているんですが、美味しいコーヒーを飲んで幸せな時間を過ごしてくださることを目指してやっているので、自然あふれる三宿に住まわれているかたの暮らしが美味しいコーヒーでより幸せになったらうれしいなと思っています。

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地元の方も喜ぶよう一緒に街を盛り上げていきたい

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せたみん:「三宿商店会」にも入られ、地域の活動もされていますね。
能城:大学4年の頃、コーヒーと共に「まちづくり」の研究もしていたんです。街や近隣同士のコミュニケーションをよりよくするには?ひとつの企業がまちづくりにどう貢献できるか?というのは実行しながら探しています。
せたみん:「世田谷パン祭り」ではトークショーやコーヒーの出店で参加されていますが、イベントをどのようにしていきたいですか?
能城:「世田谷パン祭り」も誰のためのパン祭りなのかというのを考えたくて、昨年もたくさんの人が来て、商店会もパン屋さんも潤ったんですが、地元の方も喜んだかといわれたら課題も残ったので、今年は地元の方が優先購入できる時間もつくっています。ゆくゆくは、パン祭り実行員会のなかに地元住民チームがはいったら理想ですね。地域の会議では「地元の人としては若い人が歩いてくれるだけで活気がでるから歩いてほしい」というニーズがあるので、昭和女子大さんとコラボのパンをつくったりしているのは本当に良い取り組みだなと思いますね。
せたみん:世田谷くみん手帖を見ている読者の方にメッセージをお願いします。
能城:三宿エリアには強いこだわりや魅力のあるメッセージをもったお店が多いので、三宿通り、世田谷公園の自然に足を運んで、ここにある良いものと出逢ってもらいたいなと思います。また、パンにたくさんの種類があるように、コーヒーにも色々と種類があるので相性って存在するんです。パン好きの方にはそういった相性も探して楽しんでもらえたらうれしいです。

能城政隆

株式会社NOZY珈琲代表取締役。SFC慶應義塾大学卒業。大学時代に湘南台でコーヒー店をはじめ2010年に三宿に移転。シングルオリジンコーヒーの文化を創造し、世界を豊かにすることが夢。2012年11月23日開催「世田谷パン祭り」のトークショー「NOZY COFFEEの美味しいコーヒーの話」講師。